研究課題
平成18年度はアモルファスとエピタキシャルのCaHfO_3、DyScO_3をゲート絶縁層に用いたSrTiO_3電界効果トランジスタの作製に成功した。エピタキシャルのCaHfO_3、DyScO_3はSrTiO_3上にグレイン境界の生成なしに約2nmの厚さまで成長できた。この薄いエピタキシャル層とアモルファス絶縁体を組み合わせることで、10^<13>cm^<-2>オーダーにも達するシートキャリア密度をSrTiO_3基板の表面層に誘起できるトランジスタ動作を達成した。低温において急激な電界効果移動度の増加が確認されており、電界で誘起されたキャリアが化学ドーピングされたキャリアと同等に振る舞っている。SrTiO_3トランジスタにおいて金属・絶縁体転移が観測された。金属伝導性LaTiO_3ナノワイヤーの成長について研究した。アニールしたSrTiO_3基板表面のステップエッジに沿って金属伝導性(La, Sr)TiO_3ナノワイヤーアレーを形成するステップフロー成長手法を開発した。LaTiO_3ナノワイヤー成長の前にアニールしたSrTiO_3基板表面をSrO薄膜でバッファーする技術を開発した。本ステップはSrTiO_3の表面伝導を低減しナノワイヤー間を絶縁するために欠かせない。こうして得られたナノワイヤーアレーは理想的な1次元伝導を示した。スイス、ジュネーブ大学のトリスコン教授のグループとの共同研究でNbドープSrTiO_3薄膜の超伝導特性に関する研究をおこなった。超伝導を示すNb : SrTiO_3薄膜の作製に成功すると共に、静電的な電界効果によるキャリア密度変調により超伝導状態をon/offできることを示した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (16件)
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