研究分担者 |
生天目 博文 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (10218050)
喬 山 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (80322238)
島田 賢也 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教授 (10284225)
佐藤 仁 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教授 (90243550)
澤田 正博 広島大学, 放射光科学研究センター, 助手 (00335697)
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研究概要 |
本研究は広島大学放射光科学研究センターにおいて,分子線エピタキシー(MBE)法を用いて,完全スピン分極(ハーフメタル)電子状態を持つとされる充填ホイスラー型強磁性合金単結晶薄膜を単結晶基板上に作成し,スピン分解光電子分光により,スピンに依存したバンド構造の解明を行うことを目的として研究を行った。 蒸着ガンを用いて作成したfccCo/Cu(001)磁性超薄膜について,スピン角度分解光電子分光の「その場」測定に成功し,スピンに依存したバンド構造を明らかにすることが出来た。特に,負にスピン偏極した表面特有の電子構造を世界に先駆けて観測した。この様なスピン編曲した表面電子状態は磁気トンネル接合素子が示す磁気伝導現象の理解につながると考えられる。 また,fcc Fe超磁性薄膜についても実験を行い,世界に先駆けて,スピンに依存した電子構造を解明した。本研究では,電子構造の波数依存性についても測定し,これまで決着の付かなかったFe 3dのスピン交換分裂したバンドを特定することに成功した。 軟X線および硬X線放射光を用いてハーフメタル強磁性体と予言されている充填ホイスラー型強磁性合金NiMnSb, Ru_<2-x>、Fe_x、CrZ(Z=Si, Ge), Co_2MnZ(Z=Si, Ga, Ge)についてバルク電子状態を明らかにした。 上記の成果を,国内外で行われた数々の国際会議や国内学会にて成果発表を行った。
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