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2006 年度 実績報告書

不安定周期運動による乱流力学の精密解析

研究課題

研究課題/領域番号 17340118
研究機関京都大学

研究代表者

木田 重雄  京都大学, 工学研究科, 教授 (70093234)

研究分担者 河原 源太  大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50214672)
後藤 晋  京都大学, 工学研究科, 助手 (40321616)
キーワード不安定周期運動 / クエット系 / 線素 / 混合
研究概要

昨年度に引き続き,クエット系の不安定周期流を用いて,乱流混合の研究を行なっている。不安定周期流は,正定値のリアプノフ数をもつという乱流の特性を備えながらも,同じ状態が繰り返されるので,流れに付随するさまざまな統計量を時間をかければかけるほど高精度で求めることができる。われわれは,この周期流中に多数の線素を流し,長時間にわたる統計をとることにより,以下のことを見出した。まず,同一の位置から出発した異なる方向の線素はある有限の時間の後には方向がそろう。このことは,線素の方向の場というものが,周期流の時間位相と位置の関数として一意に定まることを意味する。つぎに,線素を空間一様に分布させ,時間の経過とともにその方向が空間的にどのように再配列するかの計算を行なった。統計量は,流れ場の中に設けた多数の小さな有限の箱に入った線素から求めた。その結果,大部分の箱では線素が一方向にそろっているが,そろわないが面内に分布する箱が少なからず見られた。この面はその位置での渦度と平行であり,流れの中の強い管状渦による移流によるものであることを確認された。また,このような線素の方向のそろっていないところでは混合が盛んに起こっていると考えられるので,今後は,これらの線素がどこから来たのか,その由来を調べてみる。さらに同様の解析を,高対称流による,等方乱流の不安定周期流についても行なう予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Periodic motion vs. turbulent motion : Scaling laws, bursting and Lyapunov spectra2007

    • 著者名/発表者名
      L.van Veen, S.Kida, G.Kawahara
    • 雑誌名

      World Scientific Lecture Notes on Complex Systems (in pring)

  • [雑誌論文] Periodic motion representing isotropic turbulence2006

    • 著者名/発表者名
      L.van Veen, S.Kida, G.Kawahara
    • 雑誌名

      Fluid Dynamics Research 38

      ページ: 19-46

  • [雑誌論文] 乱流に埋め込まれた不安定周期運動2006

    • 著者名/発表者名
      河原源太, 木田重雄, L. van Veen
    • 雑誌名

      日本機械学会誌 72

      ページ: 2870-2877

  • [雑誌論文] Unstable periodic motion in turbulent flows2006

    • 著者名/発表者名
      G.Kawahara, S.Kida, L.van Veen
    • 雑誌名

      Nonlinear Process in Geophysics 13

      ページ: 499-507

  • [雑誌論文] 周期流を用いたクエット乱流の解析2006

    • 著者名/発表者名
      木田重雄, 渡部 威, 田谷貴男
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 1496

      ページ: 23-30

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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