研究課題/領域番号 |
17340129
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山岡 耕春 東京大学, 地震研究所, 教授 (70183118)
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研究分担者 |
渡辺 俊樹 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (50210935)
生田 領野 名古屋大学, 大学院環境学研究科, 産官学連携研究員 (60377984)
佐伯 昌弘 東京理科大学, 工学部, 助手 (70385516)
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キーワード | 固体地球物理学 / 自然現象観測・予測 / 地震 / テクトニクス / モニタリング |
研究概要 |
本年度は、岐阜県の各務原の震源装置の移設に向けた最終準備を行った。各務原の震源装置は同一の震源装置4台の組み合わせからなっている。これを愛知県豊橋市の名古屋大学三河観測所の敷地内に移設をして4台のうち2台を分離して、アレイとして稼働させるための準備を行った。分離をするために必要となる冷却装置、制御装置、及び地盤に固定するための岩盤カプラーと呼んでいる主に鉄骨からなる治具とその施工方法の設計を行った。冷却装置と制御装置の製作については名古屋大学の運営費交付金から支出し、本科研費からは岩盤カプラーの製作費を支出した。現在、震源装置はすでに三河観測所に運搬され、岩盤カプラー、冷却装置も搬入され、来年度の予算による設置工事を待つだけになっている。 設置位置の選定については、事前に地震計アレイによる表面波探査を行い、地下浅部の地盤構造の情報を取得した。また既設の観測井の地質データにより、比較的深部の岩盤の情報も入手した。これらのデータを元に震源装置の設置位置を決定した。また水平成層の自由表面上に震源装置を設置して加震した場合の応答(震源を含めた地面の動き)を数値的に計算した。震源は現実的には地表に設置せざるを得ず、表層付近の地盤特性の変化が応答に直接影響することになる。この計算は今後の実験に応用する予定である。 なお、三河観測所には歪計、地下水観測施設、地震計などが設置されていて、震源付近の歪や地下水変化をモニターできると同時に、近傍での応答特性の変化もモニターできるという利点がある。また震源による震動を高感度の地震計記録から取り去る方法も開発した。
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