研究課題
本研究課題の目的は、(1)電離圏電気伝導度の急激な変動に対する磁気圏-電離圏(M-I)結合系の応答の解明、および(2)下向き沿磁力線電流領域の沿磁力線電場生成への電離圏の能動的寄与の解明である。本研究課題は、各年度、北欧(主にトロムソ(北緯69.6度、東経19.2度))におけるEISCATヒーターとEISCAT UHFレーダーを用いた特別実験の実施と光学観測、およびそれらのデータ解析からなる。初年度である今年度は、プロトンオーロラ撮像用デジタルカメラの製作を行い、2006年2月から3月にトロムソにて試験観測を行った。また、EISCAT UHFレーダーとEISCATヒーターを用いた特別実験を2006年3月に行った。具体的には、「電離圏電気伝導度の急激な変動に対するM-I結合系の応答」においては、ノルウェーのトロムソに設置されているEISCATヒーター(電離圏加熱機)と3局方式のUHF帯EISCATレーダーを用いた同時実験を実施した。レーダーのモードは磁力方向を中心として、複数点にアンテナを向けて、arcモードと呼ばれる0.44秒時間分解能のパルススキームを用いて、ヒーターにより電離圏がどのように応答するかを調べた。「下向き沿磁力線電流領域の沿磁力線電場生成への電離圏の能動的寄与」においては、プロトンオーロラ撮像用デジタルカメラの製作を行い、トロムソにて設置し、既存の電子オーロラTVカメラをあわせ用いてEISCAT UHFレーダーとの同時観測を行った。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
Annales Geophysicae (in press)
Journal Geophysical Research 110
ページ: A04302, doi:10.1029/2004JA010705
Journal Geophysical Research
ページ: A08301, 10.1029/2004JA010893
ページ: A12309, doi:10.1029/2005JA0011128, 2005
ページ: A12303, doi:10.1029/2005JA011315