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2005 年度 実績報告書

非中性プラズマを用いた荷電多粒子系の平衡分布形成と輸送機構の制御的実検研究

研究課題

研究課題/領域番号 17340173
研究機関京都大学

研究代表者

際本 泰士  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (50018040)

研究分担者 阪上 雅昭  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (70202083)
キーワード非中性プラズマ / 熱平衡プラズマ / 3次元密度分布 / 波動駆動輸送 / 渦運動
研究概要

ほぼ当初計画どおりの実績をあげることができた.1.本計画の基盤は高性能CCDカメラの整備による画像計測の空間分解能の向上であった.これについては,現場の工夫を加えながら,画像伝送光学系の拡充と熱輻射ノイズの軽減とを合わせて,S/N比が高く(最大6000:1)最高空間分解能10μmの高性能を達成した.これは強磁場中電子のラーモア半径に匹敵するスケールであり,渦の自己組織化過程における散逸機構の所在の検証において強力な武器となる.既に無衝突渦の微細構造は数十10μmまで観測している.2.強磁場の中での熱平衡分布に関しては,高い空間分解能をもった観測データの解析能力を拡大した.つまり,2次元画像データから3次元密度分布を高速で導出するスキームを独自に完成した.その結果,多数渦の相互作用の末到達する定常分布には,供給条件に依存してコア部の外縁にハロー分布が伴う特徴を同定できた.これは本プラズマが粒子浴を持たない孤立保存系であることを原因とするものである.更にこの密度分布と微小粒子のエネルギーサンプリングを組み合わせて,電子温度を決定する手法を創案し,電子がシンクロトロン放射により冷却される過程を実測した.3.回転波動に伴う粒子輸送については自己完結した理論モデルを提唱し,準線形理論の枠内で,その予測を実験的に検証することに成功した.4.渦糸群が作りあげる結晶構造の遷移過程については,構成渦糸の数が時間に関して対数依存を示しつつ減少する新しい比例則を発見し,提唱した.5.負イオンプラズマの制御実験については,ガス導入系の設計を完了して,H18早期に設備を組込む作業が進んでいる.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Transport Processes of a Non-neutral Plasma Coupled to an External Rotating Wave2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Soga, Y.Kiwamoto, N.Hashizume
    • 雑誌名

      Phys.Plasmas April

      ページ: 9

  • [雑誌論文] Controlled experiments on self-organization of ordered structures in a pure electron plasma2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kiwamoto, J.Aoki, Y.Soga, A.Sanpei
    • 雑誌名

      Plasma Phys.Controlled Fusion Vol.47

      ページ: A41-A51

  • [雑誌論文] Dynamics, of Two-Sign Point Vortices in Positive and Negative Temperature States2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Yatsuyanagi, Y.Kiwamoto, H.Tomita, M.M.Sano, T.Yoshida, T.Ebisuzaki
    • 雑誌名

      Phys.Rev.Letters 94

      ページ: 054502

  • [雑誌論文] Radial transport in magnetized nonneutral plasma driven by rotating wave2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kiwamoto, Y.Soga, J.Aoki
    • 雑誌名

      Phys.Plasmas 12

      ページ: 094501

  • [雑誌論文] Antonov Problem and Quasi-Equilibrium State in N-body Systems2005

    • 著者名/発表者名
      A.Taruya, M.Sakagami
    • 雑誌名

      Mon.Not.R.Astron.Soc. 364

      ページ: 990-1010

  • [雑誌論文] CFT Description of Three-dimensional Hawking-Page Transition2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kurita, M.Sakagami
    • 雑誌名

      Prog.Theor.Phys. 113

      ページ: 1193-1213

  • [図書] 振動・波動論講義2005

    • 著者名/発表者名
      際本 泰士(単著)
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      コロナ社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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