研究課題
基盤研究(B)
高共役π電子系化合物は、電界効果トランジスタ(FET)やセンサーなどの高機能性材料として大変興味が持たれているにもかかわらず、合成困難なため電子状態や光特性などの基本的な物性も知られていない化合物が多くある。申請者は、ペリ環状反応を最終反応として用いることで、これら高共役π電子系化合物の高純度合成法の開発することを目指した。高いモビリティーを有することから注目されているペンタセンを、ペンタセンの6,13-位に光や熱で分解可能な架橋部を導入することで、ペンタセンの可溶前駆体を開発した。これにより、ペンタセン前駆体の塗布法によるFETデバイス作成に道を開くことができた。不安定で合成反応に用いることのできなかったイソインドールの合成等価体として、ビシクロ[2.2.2]環の縮環したピロールを見出した。これを出発原料として用いた合成反応を展開し、新しいπ電子系を有するポルフィリノイドの合成やπ電子系の融合したポルフィリンオリゴマーの合成に成功した。この合成過程に於いては逐次型ペリ環状分解反応が進行し、分子の構造によってその分解反応の起こりやすさが異なることを解明した。また、これらπ電子系の融合したポルフィリンオリゴマー前駆体は、その分子中に大きさのほぼ決まった空孔を持つ。これによりフラーレン類の選択的分子認識が行えることを明らかにした。
すべて 2008 2007 2006 2005 その他
すべて 雑誌論文 (26件) (うち査読あり 13件) 学会発表 (69件) 産業財産権 (9件) (うち外国 1件)
Tetrahedron 64
ページ: 2405-2411
Chem. Eur. J. 14(In press)
Eur. J. Org. Chem
ページ: 87-98
Chem. Phys. Lett. 433
ページ: 395-402
Heterocycles 72
ページ: 363-372
Chem. Eur. J. 13
ページ: 5773-5784
Tetrahedron Lett. 48
ページ: 7512-7515
ページ: 7825-7828
Eur. J. Org. Chem.
Chem. Phys Lett 433
Chem. Eur. J 13
Tetrahedron Len 48
Tetrahedron Lett 48
Chem. Commun.
ページ: 383-385
Heterocycles 67
ページ: 255-267
Tetrahedron Lett. 47
ページ: 7501-7504
Chem. Commun
Fleterocycles 67
Tetrahedron Lett 47
Tetrahedron Lett 46
ページ: 1981-1983
Chem. Eur. J. 11
ページ: 6212-6220
Chem. Eur. J 11
Chem. Eur. J 14(in press)