研究概要 |
2.0mol%のPd(OAc)_2/TPPTS触媒存在下、水/ヘキサン二相系での1,1-ジメチルアリルアルコールによるベンゼンチオールのアリル化反応を、攪拌速度を変えて行った。その結果、生成物として1,1-ジメチルアリルスルフィドとプレニルスルフィドの混合物が得られた。撹拌速度が500rpm以上では、1,1-ジメチルアリルスルフィドが主生成物として、プレニルスルフィドに対し、約4.0倍生成したのに対して、300rpm以下では位置選択性の逆転が見られた。プレニルアルコールとの反応でも同様な結果が得られた。撹拌速度の上昇に伴った界面の表面積の増加により、分岐状生成物である1,1-ジメチルアリルスルフィドが選択的に生成したものと推測される。
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