研究課題/領域番号 |
17350032
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
中村 彰夫 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (80370443)
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研究分担者 |
山本 悦嗣 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (50343934)
中田 正美 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (60370441)
吉井 賢資 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (90354985)
酒井 宏典 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究職 (80370401)
本間 佳哉 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (00260448)
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キーワード | アクチノイド / 層状化合物 / 物質創製 / 構造 / 磁性 / 超伝導 |
研究概要 |
アクチノイド(An)(5f電子系)低次元層状化合物、Th,U,Np等の窒化ハロゲン化物AnNX並びに関連低次元化合物(カルコゲナイド、プニクタイト、錯体等)を主な対象に、物質創製と、これらの低次元構造と電子物性(磁性、超伝導など)との相関を明らかにする研究に取り組んで来た。これに関連するに^<237>Npメスバウアー分光法などの研究手法開発にも合わせ取り組んだ。最終年度に当たり、それらの研究の現状を簡単に纏めると、窒化ハロゲン化物研究では、UNClが32Kの強磁性体でありLi挿入によりネール温度180Kまでの反強磁性へと変化していくことを明らかにした。しかし、U系と同様の方法ではLi-挿入により超伝導を期待したThNCl系の安定な合成には至らなかった。現在別法での合成に取り組んでいる。特異な陽イオン-陽イオンのニル結合を持つネプツニル錯体系では、そのランタノイド(4f電子系)対応系であるダブル・デッカー錯体系を含め、その特異な分子磁性挙動を、構造の次元性(0,1,2次元)との関連でかなり系統的に明らかにすることが出来、従来ほぼ手付かずであったアクチノイド錯体分子磁性研究に大きな進展をもたらした。またNpPd_5Al_2単結晶を育成しこれがNp系で世界初の重い電子系超伝導体であるここを発見したり、Uカルコゲン化物がAn系ではきわめて稀有な大きな磁気抵抗効果を示すことを見出すなどの成果も上げた。更に、Np系研究の有力な武器となる^<237>Npメスバウアー分光測定の開発・整備にも大きな進展があった。
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