研究課題
1)液体コア型光導波路(LCW)検出器を組み込んだμTAS用マイクロチップの開発前年度に引き続き、肉厚(〜1mm程度)のテフロンAF-1600シートに流路を形成し、それをもうひとつのテフロンAFシートで覆い、熱融着することによりFIA用マイクロチップを作製した。このマイクロチップをザルツマン法に基づく亜硝酸イオンの吸光検出に応用した。ノイズの原因を追求した結果、光源に用いている543nmのHe-Neレーザーが主なノイズ源であることが判明した。また流速などの測定条件の最適化を行った。また、改良型のチップの設計を行った。次年度では、この改良型チップを作製しその評価を行うとともに、光源の選択、FIAシステムの改良を行うことにより、さらに高感度な測定システムを開発する予定である。2)細胞培養用マイクロチップの設計と評価前年度、設計に取り掛かった細胞培養用チップを実際に試作した。すなわち、細胞培養には酸素と二酸化炭素の交換が必要であるが、テフロンAFの高いガス交換性を生かして細胞培養チップを行うために、二枚のガラス基板間に(下方の基板には流路が形成されており、上方の基板には試料導入用の穴が空いている)AFシートを挟みこんだチップを設計・試作した。本年度は、試作したチップの、培養細胞を観察するために必要な光学的な評価を行い、問題のないことを確かめた。次年度は、実際に作製したチップで酸素の要求性の高い肝細胞などを培養し、他の材質のチップとの性能の比較を行う予定である。
すべて 2006
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Analytical Sciences 22(7)
ページ: 1017-1019
Analytical Chemistry 78
ページ: 7511-7516