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2006 年度 実績報告書

溶液試料直接導入型マルチガス誘導結合プラズマ源の開発と微量元素分析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17350034
研究機関東京工業大学

研究代表者

沖野 晃俊  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (60262276)

研究分担者 堀田 栄喜  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (70114890)
河村 徹  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 講師 (10370214)
渡辺 正人  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (20251663)
キーワード誘導結合プラズマ / 大気圧プラズマ / マルチガスプラズマ / ヘリウム / アルゴン / 発光分光分析 / 質量分析 / ICP
研究概要

現在,微量元素分析用の励起源やイオン源として最も広く使用されているアルゴン誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma, ICP)を用いたICP発光分析法(ICP Atomic Emission Spectrometry, ICP-AES)およびICP質量分析法(ICP Mass Spectrometry, ICP-MS)はアルゴンプラズマしか使用できないため,(1)アルゴンプラズマでは非金属,特にハロゲンなどのイオン化能力が十分ではない,(2)アルゴンに起因した質量スペクトル干渉が生じる,(3)ランニングコストが高い,(4)分析の要望が高まっている有機試料の質量分析が困難である,などのいくつかの原理的な欠点を持っていた。また,溶液試料の利用効率も10%前後と低いため,近年分析の要求が高まっている,微少量試料の分析には不向きであった。
そこで,本研究では,市販のネブライザを用いて溶液試料を直接噴霧導入分析できる,溶液試料の導入効率が100%であるICPトーチを開発した。噴霧した試料がプラズマ中に拡散するとプラズマが不安定となるため,噴霧試料の周囲にサポートガスと呼ぶ包囲ガスを流す事で試料の拡散を低減し,安定なプラズマを生成する事ができた。
噴霧試料の拡散角を測定し,サポートガスの有効性を確認した。また,分光計測によりプラズマ中の試料拡散を実測し,かつ,外気の混入についても詳細に調査した。さらに,実際に微量元素分析を行い,従来の1/16の試料量で1/2の信号強度を得る事に成功した。つまり,試料量当たりでは,8倍の分析感度を得る事ができた。また,試料のメモリー効果は従来装置の約1/13に低減できた。
さらに,大気圧から低真空へのインターフェイス部でのプラズマの挙動を直接観察し,質量分析装置への適用に向けた指針を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (3件)

  • [雑誌論文] 元素分析用マルチガス誘導結合プラズマ源の開発2006

    • 著者名/発表者名
      沖野晃俊, 宮原秀一
    • 雑誌名

      ぶんせき 2006・11

      ページ: 578-580

  • [産業財産権] 高周波整合器2007

    • 発明者名
      沖野晃俊, 宮原秀一, 景安泰千
    • 権利者名
      東京工業大学
    • 産業財産権番号
      出願番号2007-001926
    • 出願年月日
      2007-01-10
  • [産業財産権] 処理装置および処理方法2006

    • 発明者名
      鐘ヶ江正巳, 沖野晃俊, 宮原秀一
    • 権利者名
      東京工業大学
    • 産業財産権番号
      出願番号2006-172388
    • 出願年月日
      2006-06-22
  • [産業財産権] プラズマ源,処理装置及び処理方法2006

    • 発明者名
      沖野晃俊, 宮原秀一, 鐘ヶ江正巳
    • 権利者名
      東京工業大学
    • 産業財産権番号
      出願番号2006-196931
    • 出願年月日
      2006-07-19

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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