研究課題/領域番号 |
17350046
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
山田 眞二 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (30183122)
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研究分担者 |
武次 徹也 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90280932)
矢島 知子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 助教 (10302994)
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キーワード | カチオンーπ相互作用 / 分子内相互作用 / コンフォメーション制御 / 触媒反応 / 面選択的付加反応 / 立体選択的合成 / 位置選択的合成 / 光付加環化反応 |
研究概要 |
19年度は、分子間カチオンーπ相互作用を利用するcis-スチリルピリジン類の光[2+2]付加環化反応を検討した。当初、cis-スチリルピリジン類もtrans体と同様に、 head-to-tail型で二量体を生成するものと考えたが、予想に反し、syn-cis-anti型の生成物を与えることを見出した。これは、cis体どうしの二量化は立体障害のため反応が起こらず、cis体がtrans体に異性化した後、cis体と反応したためと考えられる。その際、カチオンーπ相互作用が関与することで本生成物が得られたものと説明できる。 また、trans-スチリルピリジン類の固相における光反応も検討した。固相光反応では、溶液中と同様に塩酸塩ではsynHH体が選択的に得られた。一方、中性化合物では付加生成物は得られなかった。本結果は、カチオンーπ相互作用が固相[2+2]光付加環化反応においても、選択性制御に有効であることを示すものであり、カチオンーπ相互作用により結晶構造を制御できることも示している。
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