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2006 年度 実績報告書

自動合成装置を指向した糖鎖の液滴フルオラス合成法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17350052
研究機関東海大学

研究代表者

稲津 敏行  東海大学, 工学部, 教授 (70151579)

キーワードフルオラス合成 / 二層系反応 / 糖鎖合成 / フルオラス糖鎖合成 / フルオラスイミデート法 / 液滴 / フルオラスタグ / 自動合成装置
研究概要

本研究では、自動合成装置化を指向し、フルオラス糖鎖合成を2層系で行い、効率化を図ることを目的にしている。本年度は、フルオラス糖鎖合成法の基盤技術に関する研究を推進すると共に、界面でのグリコシル化反応の制御という新たな指導原理を開発すべく、二層系グリコシル化反応を検討した。
6位に遊離の水酸基を有するメチル2,3,4-O-Bfp-D-グルコピラノシドをフルオラス糖受容体とし、種々のフルオラス化した糖供与体との反応を検討した。まず、フッ化2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-D-マンノピラノシルを糖供与体とし、活性化剤としてAgC104-Cp2HfCl2を用いる反応について検討した。その結果、Et20-Novec(2:1)系では、71%と高い収率でフルオラス糖鎖合成が進むものの、2層系での反応は全く進行しないことがわかった。さらに、N-フェニルトリフルオロアセトイミデートを糖供与体にTfOTmsを活性化剤として反応を行ったところ、Et20-Novec(2:1)系では、フッ化糖と同様に、72%の収率でフルオラス糖鎖合成が進行した。しかし、二層系では生成物をTLC上確認するのみであった。このように糖供与体のフルオラス化の程度をあげた方が良いことが示唆された。そこで、新規フルオラス糖供与体としてN-フェニルペンタデカフルオロオクタン酸イミデートを設計合成した。トリフルオロアセトイミデート体と同様に反応を行ったところ、Et20-Novec(2:1)の均一系で99%と極めて良好にグリコシドを与えることを見出した。現在、二層系での反応を鋭意検討中である。
以上のように本研究では、最終年度における糖鎖合成へ繋がる貴重なデータが得られると共に、波及的な新規グリコシル化反応の開発にも成功した。従って、本研究は最終ステージに遅滞なく進めることができる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] フルオラス保護基を用いた迅速糖鎖合成2007

    • 著者名/発表者名
      稲津敏行
    • 雑誌名

      科学工業 58巻・4号

      ページ: 275-280

  • [雑誌論文] フルオラスタグを用いた迅速な糖鎖合成2007

    • 著者名/発表者名
      水野真盛
    • 雑誌名

      ファルマシア 43巻・3号

      ページ: 275-280

  • [雑誌論文] Rapid Oligosaccharide and Peptide Syntheses on a Recyclable Fiuorous Support2006

    • 著者名/発表者名
      M.Mizuno
    • 雑誌名

      QSAR Cimb. Sci. 23巻

      ページ: 742-752

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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