研究課題/領域番号 |
17350085
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
林 高史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20222226)
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研究分担者 |
廣田 俊 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (90283457)
久枝 良雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70150498)
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キーワード | ミオグロビン / コバルトポルフィセン / 再構成 / 酸化酵素 / 生体触媒 / 鉄コロール |
研究概要 |
ヘムタンパク質は活性中心にプロトポルィリンIX鉄錯体(通称ヘム)を有し、様々な機能を発揮していることが知られている。このヘムは通常、非共有結合でヘムポケットと呼ばれるタンパク質マトリクスと相互作用しているため、容易に天然のヘムを除去してアポ化することが可能である。本申請者はこの点に着目し、アポ化したタンパク質に非天然ヘムあるいは金属錯体を挿入することにより、天然とは異なるユニークな機能、あるいは天然を凌駕する特性を有するヘムタンパク質の創製をめざしている。本年度は、主に以下の3点について研究を推進した。 (1)ポルフィリンの構造異性体であるポルフェセンのコバルト錯体をアポミオグロビンを挿入し、ポルフィセンコバルト錯体を含むタンパク質が、天然ミオグロビン以上に酸素親和性を有することが明らかとなった。また、ESR等でポルフィセンコバルト錯体の電子状態を議論した。 (2)新しい補欠分子としてコロール鉄錯体を分子設計・合成した。このコロール鉄錯体も通常の人工ヘムと同様に、アポミオグロビンに挿入し、再構成ミオグロビンを調整した。安定性は比較的良く、今後高酸化状態の同定などを行う予定である。 (3)ヘムプロピオン酸末端に化学修飾したヘムをアポミオグロビンに挿入し、アニリンの水酸化を行った。この再構成ミオグロビンの方が、天然のミオグロビンよりも10倍以上水酸化の活性があり、さらにアニリンへの水酸化の位置選択性も認められた。
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