研究概要 |
(1)高速ビーム走査系の検討 利用可能な超短光パルスレーザー装置の繰り返し周波数が200MHz,パルス幅が約10fsに変更されたため,走査速度を低く設定し,ビームの質を高めた高速ビーム走査系を再度設計した.ビームの走査には高周波(8KHz)共振型の走査鏡を採用した.これにより,視野10μm角を約5msで走査することが可能となった. (2)高速ビーム走査系の試作 研究を進める上で,高速ビーム走査系の試作が最重要であるとの認識のもとに,高速平面走査光学系とサンプルの高速移動を行うステージとを組み合わせた3次元走査装置を試作した. (3)2波長2パルス励起の検討 2波長2パルス励起を用いる顕微分光光学系に研究を集中させることにし,広帯域光学系を設計・試作している.本年度中に完成予定である.これにより,分光画像の取得が高速化(100点100点,3バンド程度の分光画像の取得時間が20秒程度に短縮される. (4)蛍光色素の光学的特性の把握 クマリンの発光特性を理解した(磯部圭佑他,第66回応用物理学学術講演会,10p-ZE-12,2005). (5)細胞用培地などの光学的特性の把握 主に水の発光特性を評価した(村瀬令奈他,Optics Japan 205,pp.352-353,2005). (6)成果の公開 基本原理を論文にまとめて学術誌に投稿し,掲載された(Keisuke Isobe他,Optics Express, Vol. 14 Issue 2 Page 786,2006).
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