研究概要 |
今日のソフト,ハードの両面から発展した計算科学技術をもってしても,構造/流体双方のトポロジーが変化するまでの大変形が生じる連成問題は,従来のメッシュや格子を要する有限要素法や差分法では解析が不可能であることは広く知られている,一方でこれらの欠点を補うために,構造,流体それぞれの分野でメッシュブリー法や粒子法と呼ばれる手法が開発され精度の向上がはかられているが,両者にまたがる境界領域では,流体用に開発された粒子法を構造材料の部分にも簡易的に応用しているのみであり,十分な安定性と精度をもって連成解析が行われているとは言いがたい,そこで本研究では,トポロジーが変化するまでの大変形が生じる構造/流体連成問題のためのメッシュフリー粒子法の高精度解析手法を開発した.平成18年度は,平成17年度に各担当者で開発した,固体/構造解析用メッシュフリー粒子法,改良型MPS法,改良型SPH法を用いて各種解析を行った,野口は,2重スケール・オーバレイアプローチを用い,固体/構造解析用有限要素法,メッシュブリー法と改良型MPS法ならびにSPH法との統合を行った,越塚は拡張したMPS手法をバイオメカニクスに応用した.松尾はSPHを拡張し,爆破による構造物の破壊に応用した.平成18年度に実施した解析を示す.(構造/非圧縮流体連成解析)3次元薄肉容器内の極限スロッシング解析,非圧縮流体と複数の剛体クラスターの流体構造連成解析,血管血流の連成解析(構造/圧縮性流体連成解析)拡張SPHによる液体/気体連成解析,爆破シミュレーションによるコンクリート構造の損傷,破壊解析
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