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2006 年度 実績報告書

DNA高分子分散系の流動特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17360078
研究機関新潟大学

研究代表者

長谷川 富市  新潟大学, 自然科学系, 教授 (80016592)

研究分担者 白樫 正高  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115110)
鳴海 敬倫  新潟大学, 自然科学系, 助教授 (20143753)
高橋 勉  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20216732)
キーワードDNA高分子 / 生体材料 / 高分子構造 / 伸長流 / 流体工学
研究概要

本研究では,DNA解析に関連するDNA高分子のマイクロ流れ場での伸張・配向性の解明,DNA高分子分散系の機能性流体としての応用などを目的として,DNA高分子分散系の流れ場における分子の伸張性を中心に,その流動特性を力学的方法と光学的方法により系統的に検討した.
本年度は,昨年度測定したマクロ的なせん断流れ場での特性と比較するため,ミクロな流れ場での流動特性を確認した.100μmオーダーの断面寸法を有するPDMSの矩形流路での流動特性を調べた結果,マクロな流れ場から見積もられる流動抵抗に比較し,低い結果すなわち流れ易くなる結果が得られた.この点は,現在も再現性も含めより確認中であるが,ミクロ流れ場でも流動抵抗低減に有効であることになり,機能性流体としての利用が期待できる.また,ジェット推力法による伸張応力の測定も行い,DNA高分子溶液の伸張流動特性を明らかにした.
さらに,昨年度行ったDNA高分子の蛍光染料による可視化実験を発展させ,急縮小または分岐流路におけるDNA高分子の伸張特性を定量的に調べた.高さ25μmで4:1(200μm:50μm)の急縮小流路などにおいて,壁面近傍と中心高さでのDNA高分子の縮小流に伴う伸びの測定を行い,以下の点を明らかにした.この縮小流ではDNA高分子が数倍に伸展する伸張変形が生じる.壁面近傍と中心付近の比較したところ,伸張のみが加わる中心領域の伸びの方が壁面近傍の結果より2倍程度大きくなる.また,壁面近傍では分子の回転による伸張・縮小を繰り返す様子も確認された.
同心二重円筒型セルを用いて定常せん断流動場における流動複屈折を測定したところずり速度の増加に伴い複屈折の増加と配向角の減少が観察された,この複屈折特性はDNA高分子の固有複屈折性に起因するものであり,せん断流動と分子の平均的な伸張状態の関係が定量的に確認された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 抵抗減少効果を示す液体の弾性力測定2006

    • 著者名/発表者名
      高橋 正直
    • 雑誌名

      日本機械学会流体工学部門講演論文集 06-21

      ページ: 77 CD 1-4

  • [雑誌論文] DNA高分子分散系の流動特性の解明2006

    • 著者名/発表者名
      鳴海 敬倫
    • 雑誌名

      新潟大学VBL研究成果発表会予稿集

      ページ: 2

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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