研究課題
基盤研究(B)
平成17年〜19年の間、人間の多感覚(視覚、聴覚と触覚)認知と高次機能(注意、記憶、言語)の基礎課題について認知心理学実験、脳波(EEG)と機能的磁気共鳴画像(fMRI)の手法を用いて研究を行ってきた。さらに、基礎研究成果に基づいて認知症早期診断システムへの適用を検討してきた。得られた主な研究成果は下記のとおりである。視覚特性としては空間注意特性実験と動体視野特性の加齢効果実験を実施して、注意機能の視力依存性と高齢者の動体視野の減少が明らかにされた。聴覚特性としては耳栓の遮音による音源定位実験とマスキング効果による音源検出能力実験を実施して、高齢者の音源定位能力とマスキング効果が明確された。触覚特性としては長さ知覚実験と角度弁別実験を実施して関連特性が定量化された。これらの多感覚モダリティの認知心理学実験の成果は脳波実験とfMRI実験の設計と、痴呆症早期診断システムの設計に基礎データを提供している。認知心理学実験の結果を考慮して視覚と聴覚の注意相関特性について、脳波実験を実施し視聴覚分割注意に統合メカニズムが存在することは実証された。さらに、視聴覚の選択注意機能と聴覚による言語処理機能については、fMRI実験を実施した。認知心理学実験の離散量、脳波信号の波形と磁気共鳴画像などの実験データを統一基準に変換し多変量解析を行った。解析結果により、注意機能の脳内表現と言語処理の意味と音声処理の機能分離に成功した。以上の視覚、聴覚および触覚の多感覚の認知心理学実験、脳波実験、fMRI実験データとその解析結果に基づいて、視聴覚の方向注意モデル、指の能動・受動による触覚パターン知覚モデル、言語処理モデルを提案した。さらに、視覚、聴覚と触覚検査刺激がそれぞれ小型ディスプレイ、ヘッドホン、触覚デバイスを通じて被検者に呈示される実験装置を製作し多感覚の諸検査による認知症の早期診断システムを考案した。
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