研究課題/領域番号 |
17360126
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小山 純 長崎大学, 工学部, 教授 (00037920)
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研究分担者 |
辻 峰男 長崎大学, 工学部, 教授 (80145218)
樋口 剛 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (50156577)
阿部 貴志 長崎大学, 工学部, 助手 (30222649)
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キーワード | 電力変換器 / AC-AC変換 / マトリックスコンバータ / ソフトスイッチング / LCフィルタ / 回路シミュレータ |
研究概要 |
マトリックスコンバータは、21世紀を担う新しい電源として実用化が始まっている。しかし、より一層の特性の改善と装置の大容量化のためには、スイッチング損失の低減、スイッチングサージや高いdv/dtの緩和、LCフィルタの共振や外乱対策等、解決すべき問題も多い。マトリックスコンバータは比較的低いキャリア周波数でも良好な入出力波形が得られる特徴があり、ソフトスイッチングの導入により、スイッチング損失の低減は勿論、スイッチングサージや高いdv/dtの緩和が可能である。本研究では、研究代表者が提案したARCPマトリックスコンバータを設計・試作し、実用化に伴う設計技術の蓄積を行うと共に、LCフィルタが引き起こす不安定性を防止する新たな制御技術を開発する。 本年度の研究では、IGBT、共振リアクトル等各種回路部品の非線形性やその配置、負荷、制御システムも含めた総合的解析が可能なシミュレーションプログラムの開発を行った。さらに理論的検討に基づき、装置の設計・試作を行い性能評価を行った。具体的には以下の方法で研究を進めた。 (1)ARCPマトリックスコンバータの解析 回路素子の非線形性や部品の配置も考え、総合的なシミュレーションプログラムを開発した。 (2)ARCPマトリックスコンバータの制御方式の検討 解析により求めた制御アルゴリズムを組み込んだDSPおよびFPGAから成る制御装置を設計・試作した。 (3)ARCPマトリックスコンバータのシステム設計 設計に当たっては、総合的な部品選定が不可次であり、場合によっては新たな回路部品の設計・試作が必要になる。これらの知見を総合して、3相、200V,10kWのARCPマトリックスコンバータを設計した。 (4)ARCPマトリックスコンバータの試作 上記の設計に基づき、ARCPマトリックスコンバータを試作した。
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