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2006 年度 実績報告書

大気圧ガス処理プラズマにおける反応キーラジカルの追跡

研究課題

研究課題/領域番号 17360127
研究機関大分大学

研究代表者

金澤 誠司  大分大学, 工学部, 助教授 (70224574)

研究分担者 大久保 利一  大分大学, 工学部, 教授 (00094061)
光木 文秋  大分大学, ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー, 中核的研究機関研究員 (00398257)
キーワード放電プラズマ / レーザ誘起蛍光法 / 環境技術 / OHラジカル / ストリーマ
研究概要

大気圧非熱平衡放電プラズマ中におけるOHラジカルをレーザ誘起蛍光(LIF)法を用いて測定した。波長282nmのレーザ光により基底状態にあるOHラジカルを励起し,309nm近傍のLIF信号を時間的・空間的に分解して計測した。放電極としてギャップ長3cmのノズル対平板電極(ラジカルインジェクション)とギャップ長5cmのノズル付パイプ対平板電極(ラジカルシャワー)を使用し,電極間のラジカル分布について調べた。これらの電極を用いて直流正極性ストリーマコロナ放電を発生させ,ストリーマの特徴(枝分かれ,枝の太さと長さ,先端の状態等)を明らかし,OHラジカルとの関係を調べた。基底状態にあるOHラジカルはストリーマ放電の領域内部で生成し,数kHz以上で繰り返すストリーマによるパルス状の放電では,次のストリー・マの発生までLIF信号は減衰しながらも継続していることがわかった。そのためOHラジカルは定常状態にある直流ストリーマコロナ放電中においては,ストリーマパルスとのタイミングを取ることなくLIF信号を観測することができる。定常状態では,ストリーマの分布とラジカルの分布はほぼ一致し,拡散の影響は極めて少ないことがわかった。処理ガスが酸素を含む場合には,OHラジカルの生成には放電で発生したオゾンがLIF計測のための紫外パルスレーザで解離して,LIF信号に影響することがわかった。リアクタ内のガスの速度が遅い場合には2次的な流れが支配的となり,長寿命のオゾン分布がOHラジカルへの干渉信号となって見かけ上のOHラジカル分布特性に影響する。処理ガスとしてNOをリアクタに導入するとOHラジカルは放電化学反応で消費されるため検出されるLIF信号は低下した。このような知見は今後の計測の精密化やモデリングにおける新たなデータとして有用である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] LIF Imaging of OH Radicals in DC Positive Streamer Coronas2007

    • 著者名/発表者名
      S.Kanazawa
    • 雑誌名

      Thin Solid Films 515・9

      ページ: 4266-4271

  • [雑誌論文] Laser Diagnostics of NO Molecules and OH Radicals in DC Positive Streamer Corona Discharges2007

    • 著者名/発表者名
      S.Kanazawa
    • 雑誌名

      Transactions of the Institute of Fluid-Flow Machinery 印刷中

  • [雑誌論文] LIF Observation of Ground-State OH Radicals in DC Nozzle-to-Plane Positive Streamer Corona2006

    • 著者名/発表者名
      M.Kocik
    • 雑誌名

      Journal of Advanced Oxidation Technologies 9・2

      ページ: 144-149

  • [雑誌論文] Control of DC Corona Discharge Modes by a Switching Operation2006

    • 著者名/発表者名
      S.Kanazawa
    • 雑誌名

      Plasma Processes and Polymers 3・9

      ページ: 692-696

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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