研究課題/領域番号 |
17360129
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
千葉 明 東京理科大学, 理工学部, 教授 (30207287)
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研究分担者 |
大島 政英 諏訪東京理科大学, システム工学部, 講師 (70233103)
竹本 真紹 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (80313336)
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キーワード | ベアリングレスモータ / 磁気浮上モータ / セルフベアリングモータ / 磁気浮上 / 非接触磁気支持 / 誘導電動機 |
研究概要 |
コンプレッサ、冷凍機、プロワ、ポンプなどでは、回転翼と電動機を一体化して高速化すると効率が向上することが知られている。しかし、コンパクトに構成するとわずか数年の軸受寿命が問題になる。さらに、高速化にともなう軸受損失が問題になる。軸受を電磁力で置き換えれば、メインテナンスフリー化するとともに効率が向上する。 小型で簡単な非接触のベアリングレスドライブを実現するためには、1.ベアリングレスモータのx,y直交2軸上の偏心位置を簡単に検出する方式が必要である。2.推定した変位信号を用いて安定なフィードバック制御を実現する必要がある。3.少ない8チャンネルのAD変換器と簡単なハードウエアで磁気力による非接触支持を実現する制御装置、ドライブの開発が必要である。 本年度はコントローラの小形軽量化を実現した。まず、ベアリングレスモータの主軸の位置を検出するセンサとして、コントローラ基盤と等しい大きさのセンサ基盤を開発した。さらに、CPU基盤、インバータ基盤を開発し、この結果、A5サイズ程度の大きさにコントローラを納めることができた。このように小形軽量化されたベアリングレスモータのコントローラは申請者らが知る限り国内外で初めてである。 さらに、ベアリングレスモータの浮上実験を進めた。昨年製作した2mmギャップの試作機では、主軸変位に対するインダクタンスの変化が数%にすぎないことが明らかになった。このため、変位をサーチコイルを用いてセンスすることが困難であることが明らかになった。そこで、市販のセンサの適用性を調査した。また、ワイドギャップのセンサの方式の開発を行った。一方、開発を急ぐため、0.4mmのギャップ長の主軸を新たに製作した。この結果、まず、市販センサでの磁気浮上を確認した。電流プローブは実験中に波形を確認するために必要であった。さらに、4軸中の2軸についてはサーチコイルを用いた簡単なセンサで磁気浮上できることが明らかになった。さらに、このセンサ回路をプリント基板化し、コントローラと等しい面積に小型化した。 なお、残りの2軸の簡易センサによる磁気浮上は来年度の課題である。また、負荷特性の計測などを来年度行う必要がある。
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