コンプレッサ、冷凍機、ブロワ、ポンプなどでは、回転翼と電動機を一体化して高速化すると効率が向上することが知られている。しかし、燃料電池などの機器をコンパクトに構成するとわずか数年の軸受寿命のベアリングのメインテナンスが問題になる。さらに、高速化にともなう軸受損失が問題になる。軸受を電磁力で置き換えれば、メインテナンスフリー化するとともに効率が向上する。 小型で簡単な非接触のベアリングレスドライブを実現するためには、(a)シンプルで小形軽量なベアリングレスモータの開発、(b)変位信号を用いて安定なフィードバック制御の実現、(c)簡単なハードウエアで磁気力による非接触支持を実現する制御装置、などが必要である。 本プロジェクトでは、まず、シンプルなドライブが適用可能な誘導機型ベアリングレスモータを試作した。V/f一定の汎用インバータによって駆動でき、安価でシンプルなドライブを実現できる。さらに、回転機は4軸制御型でシンプルな構造とした。磁気浮上を行うコントローラもシンプルで小形軽量化を実現した。A5サイズ程度の大きさにコントローラを納めることができた。さらに、ベアリングレスモータの浮上実験を進め、磁気浮上して安定に回転することを明らかにした。また、最終年度は永久磁石型の2軸制御のシンプルなベアリングレスモータを試作した。これらの成果を公表するために、学会発表を行った。 さらに、モータ技術展などの展示会で試作機の展示を行う予定である。
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