研究課題/領域番号 |
17360141
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾崎 雅則 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50204186)
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研究分担者 |
吉野 勝美 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 特任教授 (70029205)
藤井 彰彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80304020)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 液晶 / フォトニック結晶 / 自己組織化 / 欠陥モード / 二光子励起 / コレステリック液晶 / 強誘電性液晶 / 共焦点顕微鏡 |
研究概要 |
本研究では、ナノ周期螺旋構造を形成するカイラル液晶をもとにした三次元ナノ周期構造の実現しソフトフォトニック結晶の構築の可能性を探索することを目的とし、次の成果を得た。(1)欠陥部位に螺旋周期構造を導入することにより、極めて高いQ値を持つ新たな欠陥モードが発現することを、理論的に明らかにすると同時に、コレステリック液晶を欠陥とすることにより実験的に検証し、レーザー発振閾値の低減を確認した。(2)欠陥層に強誘電性液晶を用いることでも、顕著なレーザー発振閾値の低減が観測されることを明らかにした。(3)自己組織的に一次元ナノ螺旋周期構造を形成するコレステリック液晶の二次元、三次元化を実現するために、光重合性の感応基を分子内に有するコレステリック液晶を用いて、共焦点顕微鏡による直接描画法を採用して、三次元構造を作製した。特に、十分な空間分解能を得るために、波長800nmのチタンサファイア・フェムト秒レーザーを光源として、二光子重合過程を利用して構造描画を行った。その結果、光重合で固定化した螺旋周期構造内に、液晶螺旋周期構造を欠陥として有する複合構造が実現でき、透過スペクトルに欠陥モードが確認できた。また、温度変化により欠陥構造内の液晶螺旋構造の周期を変化させることにより、欠陥モードの波長を制御することに成功した。さらに、フォトクロミック色素を添加したコレステリック液晶を欠陥層に導入することにより、欠陥モードの位置を光照射により制御した。(4)コレステリック液晶レーザーの励起波長をフォトニックバンドギャップの高エネルギー端に合わせることにより、発振閾値の低下を観測し、励起光の閉じ込め効果をはじめて確認した。
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