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2006 年度 実績報告書

極低温フォトン検出器を用いた超伝導デジタル回路用光インターフェース

研究課題

研究課題/領域番号 17360154
研究機関埼玉大学

研究代表者

明連 広昭  埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (20219827)

研究分担者 高田 進  埼玉大学, 大学院理工学研究科, 教授 (80282424)
田井野 徹  埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助手 (40359592)
キーワード極低温フォトン検出器 / ミアンダライン / 光スイッチ / 単一磁束発生回路 / 単一磁束量子回路 / 光インターフェース
研究概要

極低温フォトン検出器の1つである超伝導単一フォトン検出器に着目し、単一磁束量子論理回路の光入力用のスイッチとしての可能性を検討した。
まず、MgO(100)単結晶基板上へ数nmの膜厚のNbN極薄膜で最も超伝導転移温度Tcが高くなる作製条件を探索した。結果的にスパッタリング中に用いるArとN_2の流量比を変化することにより、3nmで13.6K、2nmで10Kの超伝導転移温度を示すNbN極薄膜が得られる条件を見いだした。
次に、MgO(100)単結晶基板上に作製したNbN極薄膜に電子ビーム描画法を用いたリソグラフィーを用いて200nm程度の線幅までのミアンダパターンを作製できることを確認した。さらに電子ビーム描画の条件を絞り込むことにより100nm程度以下のミアンダパターンを作製することが必要である。さらに、作製したNbN極薄膜ミアンダパターンを液体ヘリウムで4.2Kに冷却し、マルチモードの光ファイバーを用いて波長850nmのVCSELからのレーザー光パルスを照射した。ミアンダパターン線幅が200nmの場合、レーザー光照射により約1/3の臨界電流が抑制され光スイッチとして動作可能であることがわかった。さらに抑制される割合は、膜厚よりも線幅に依存していることが示唆された。レーザー光パルスのパルス幅を2ns、繰り返し周波数を1MHzとした時応答が観測され、高速動作の可能性が示唆された。今後の回路パラメータの設計によりより高速な応答が観測可能であると考えられる。
一方、光スイッチからの微少電流パルスによる単一磁束量子発生回路について検討を行った。回路の設計には最小の臨界電流が100μAのジョセフソン接合を仮定した。この結果、光スイッチからの入力電流パルスの最大電流値が60μAの時にバイアスマージンおよびクリティカルマージンがそれぞれ15%程度の単一磁束量子発生回路が設計可能であることが示された。また、設計した回路を試作し、低速での動作確認を行い正常動作を確認した。さらに、単一磁束量子論理回路の構成方法として、上部と下部グランド層と電源ラインのシールド壁で磁気シールドされた構造を提案し、実際に外部磁場印加時にバイアスマージンが低下しないことを実験的に確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Minimization of Parasitic Inductances in SFQ Circuits using Over-and Under-Ground Planes2007

    • 著者名/発表者名
      H.Myoren, N.Kishita, T.Taino, S.Takada
    • 雑誌名

      IEEE Trans. Appl. Supercond. 17・2(in press.)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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