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2007 年度 実績報告書

スピントンネル効果を利用した集積化磁気センサーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 17360159
研究機関名古屋大学

研究代表者

岩田 聡  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60151742)

研究分担者 綱島 滋  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80023323)
内山 岡  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00203555)
加藤 剛志  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50303665)
キーワード磁気センサー / 巨大磁気抵抗効果 / スピントンネル効果 / センサーアレイ / MEMS / スピンエレクトロニクス
研究概要

スピントンネル素子,およびスピンバルブ型巨大磁気抵抗素子を作成して,磁気センサー回路にこれらを組込み,センサー特性を調べた。スピントンネル素子は,8元マグネトロンスパッタ装置により,Ta/CoFe/MnIr/CoFeB/Al2O3/CoFeB/Ta多層膜を作成し,これをフォトリソグラフィのプロセスを2回行なうことにより,幅100μmの電極パターンと20μmのトンネル接合を形成した。一方,スピンバルブ素子としては,Ta/CoFeB/Cu/CoFe/MnIr/Al膜をフォトリソグラフィにより,幅30μm長さ200μmのストリップラインに加工したものを作成した。これらの素子のセンサー特性を評価するために,1kHzの交流磁界(10Oe以下)を発生するヘルムホルツコイルの中央に置き,素子にセンス電流を流して,交流磁界による信号をオペアンプを利用した増幅回路で増幅し,シンクロスコープで観察した。スピンバルブ素子を利用した場合について,自由層の容易軸方向と困難軸方向に1kHzの外部磁界を加えた場合の違いを詳細に測定した。困難軸方向の磁界を検出する場合には,自由層の磁化回転によって磁気抵抗変化が生じるため,面内の異方性磁界に応じた磁界感度が得られる。今回の実験では,10Oeの外部磁界に対して,70mVの出力が得られ,検出感度としては,0.2Oeと地磁気と同レベルの磁界まで検出することができた。一方,自由層の磁化容易軸方の磁界を検出する場合には,磁壁移動によって磁気抵抗変化が起こり,磁化回転より低い磁界変化で大きな出力が得られた。しかし,磁壁抗磁力のために2Oe以下でセンサー出力は得られなかった。そこで,100kHzの交流磁界で磁壁位置を変調することで低磁界側の特性を改善した結果,0.01Oe程度の低い磁界まで検出が可能となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 超短パルスファイバーレーザーによるGdFeCo薄膜の磁化ダイナミクス計測2008

    • 著者名/発表者名
      中澤健, 小宮良太, 加藤剛志, 西澤典彦, 綱島滋, 岩田聡
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 MR2007-62

      ページ: 45-50

  • [雑誌論文] Dynamic Heating in Micron-and Submicron-Patterned TbFe Films2007

    • 著者名/発表者名
      L. You, T. Kato, S. Tsunashima, S. Iwata
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys. vol.47,No.1

      ページ: 146-149

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Co/CuおよびPt/Co多層膜における構造と磁気特性のスパッタガス依存性2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木勇佑, 前田幸春, 岩田聡, 加藤剛志, 綱島滋
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 MR2006-77

      ページ: 5-9

  • [学会発表] TMR素子を用いた磁界センサ2007

    • 著者名/発表者名
      山田哲也, 中島将太, 加藤剛志, 岩田聡, 綱島滋
    • 学会等名
      平成19年度電気関係学会東海支部連合大会
    • 発表場所
      信州大学
    • 年月日
      2007-09-27
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 薄膜ハンドブック(執筆項目:技術磁化)2008

    • 著者名/発表者名
      岩田聡, 他
    • 総ページ数
      442-445
    • 出版者
      オーム社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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