研究課題/領域番号 |
17360176
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
植之原 裕行 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (20334526)
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研究分担者 |
松谷 晃宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 技術専門員 (40397047)
小西 毅 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90283720)
和田 尚也 情報通信研究機構, 主任研究員 (20358873)
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キーワード | フナトニックネットワーク / 電子デバイス・機器 / 光物性 |
研究概要 |
速度40Gbps以上の高速な光信号の誤りを検出する光信号処理手法の確立を目指し、今年度は昨年度に提案した方式の特性をフレーム誤り率の概念を導入して解析的に検討した。また誤り検出の特性を向上するための方式として巡回符号方式に着目し、その構成について基本的検討を行った。 18年度に提案した方式は、信号光および隣接ビットの排他的論理勅(XOR)から求められる検査ビットを異なる波長で伝送し、受信側でのXOR演算によるシンドロームの生成と誤り符合の検出・訂正を行う方式である。この方式は、2ビット入力から3ビットを生成する畳み込み符号であるが、受信側の光処理回路の複雑さを避けるために誤り位置の特定のできる誤りパターンに制限が生じる。その条件下で、誤り訂正の能力がどの程度あるかを検証するため、一定ビット数の中に発生する全誤りパターンに対して誤り訂正後も誤りのままである残留確率をフレーム誤り率と定義し、解析的に導出した。その結果、誤り訂正を行わない場合と比較して、元の信号の誤り率が10^<-9>程度の場合に誤り訂正能力があることがわかり、受信感度の改善として1.5dBが見込まれる結果が得られた。 またバースト的な誤りにも対応可能な符号として巡回符号に着目し、その光処理回路による実現可能性を検討した。巡回符号は、長いビット列に対して各ビットを分離せず、信号列として処理を行う方式のため、光導波路・光デバイスを光信号が伝搬しながら誤り検出が行われるため、対象とするビット数に対して少ない素子数で構成が可能であるという点が光信号処理に適していると考えられる。まだ机上の構成の検討に留まっているが、XORと遅延で構成可能であることがわかった。ただし、巡回符号方式のシンドローム生成は除算回路であり、遅延部があるため必要となる遅延量と光素子の物理サイズが整合するかどうかが課題であることがわかり、その実現方法は引き続き検討を行う。 XORの方式としてはSOAのマッハツェンダー干渉計タイプと高非線形ファイバ中の自己周波数シフトを用いた方式について並行して検討を進めている。
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