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2006 年度 実績報告書

超音波による微小気泡群の自己組織化制御とその医療・バイオテクノロジへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 17360188
研究機関群馬大学

研究代表者

山越 芳樹  群馬大学, 工学部, 教授 (10174640)

キーワード微小気泡 / 超音波 / 音響放射圧 / ドラッグデリバリシステム / Bjerknes力 / マニピュレーション / 気泡集合 / 自己組織化
研究概要

生体内の毛細血管をも通過できるようなミクロンサイズの微小気泡に薬液や遺伝子を付加し、これを血管内に導入して血流に乗せて患部にまで運び薬液や遺伝子を有効に細胞内に導入するドラッグ・遺伝子デリバリ・システムは夢の治療法として期待されている。しかし実現には、気泡を指定位置に留めるトラッピング、薬液や遺伝子を放出するコントロールド・リリース、放出した薬液等を効率的に細胞内部へ導入する吸収改善の3つの基盤技術開発が求められる。本研究では、多数の微小気泡が局在するような状況で気泡を効率よく捕捉しこれを新たな応用に結び付ける気泡"群"制御技術の開発を行った。本研究の成果を以下に挙げる。1.気泡群の運動を解析できる新たな数値シミュレーション法を提案した。本モデルでは、気泡に加わる力として入射音場による音響放射圧、周辺気泡からの2次超音波により生ずる音響放射圧、気泡の集合、周囲液体の粘性を考慮し、超音波場中で音響放射圧により気泡が集合する様子を解析した。2.遺伝子、ドラッグキャリアとして注目されている酵母菌の超音波捕捉技術を考案し、実験によりその有効性を確認した。3.気泡群の自己組織化(超音波で気泡群を制御して集合気泡を形成させる技術)を利用した新たな気泡操作技術を開発した。4.気泡コンプレックスの形成(集合気泡周囲にミクロン、ナノサイズの微小物体を超音波放射圧で付着させ、それを一体化し応用に役立てようとする技術)について、2種の異なる気泡をコンプレックス形成する技術を新たに開発した。これらは超音波による気泡マニピュレーションの基本技術開発であるが、これら新技術と本研究で得られた新たな知見は、将来のドラッグ・デリバリ・システムや気泡支援の遺伝子デリバリ・システム実現の基盤技術になるものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 微小気泡の超音波マニピュレーションとドラッグデリバリーシステム2007

    • 著者名/発表者名
      山越芳樹
    • 雑誌名

      小特集 -非線形音響技術の医用応用- Vol.63, No.3

      ページ: 157-162

  • [雑誌論文] Novel Method of Microbject Trapping by Acoustic Radiation Force2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamakoshi
    • 雑誌名

      Abstract of fourth Joint Meeting ASA and ASJ J.Acost. Soc. Am. Vol.120, No.5

      ページ: 3230

  • [雑誌論文] A Novel Method of Micro Bubble Trapping by Bubble Nonlinear Oscillation2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamakoshi
    • 雑誌名

      Proc. 2006 IEEE Ultrasonic Symp 2006 Vancouver

      ページ: 1345-1348

  • [雑誌論文] Yeast cell trlping in ultrasonic wave field using ultrasonic contrast agent2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamakoshi
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys. Vol.45, No.5B

      ページ: 4712-4717

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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