• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

鉄筋コンクリートの劣化過程のマルチスケール・マルチフィジックス解析

研究課題

研究課題/領域番号 17360207
研究機関東北大学

研究代表者

寺田 賢二郎  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40282678)

研究分担者 京谷 孝史  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00186347)
山田 真幸  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30323083)
石井 建樹  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60400280)
キーワード鉄筋コンクリート / 腐食 / 均質化法 / マルチスケール解析 / マルチフィジックス解析 / ひびわれ進展解析 / 有限要素法 / 有限被覆法
研究概要

鉄筋コンクリート構造の劣化現象を
[1]モルタルと骨材からなる複合材料とみなした材料的な劣化
[2]コンクリートと埋め込まれた鉄筋からなる複合構造の構造的な劣化
の2種類に限定して数理モデルと解析手法を構築した。前者には、本来・mオーダーのスケールで細孔構造の温度応力および化学的作用による劣化があり得るし、またこのレベルでの非均質性を考慮して流れの場を解くことでmmオーダーにおける平均的なセメント硬化体の浸透・拡散特性を評価しうると考えられるが、本研究ではこれらを無視してmmオーダーの非均質性のみを考慮した。また、前者[1]と後者[2]には、それぞれ図に対応して以下の評価項目を考慮可能な手法の開発を行った:
A.マクロな浸透/熱伝導・物質拡散・変形性能・強度特性とその経時変化の評価【均質化法の適用】
B.鉄筋の腐食・膨張を外的作用としたコンクリートのひび割れ過程【有限被覆法(FCM)による数値解析】
項目Aについては、マクロスケールにおける材料特性をメゾスケールの非均質性に対して均質化法を適用することで,新規のミクロ・マクロ連成モデルを提案した。具体的には、コンクリート材料のメゾ構造の経時的損傷によりマクロな材料特性が変化することを考慮した均質化法の定式化を行い、劣化状況に応じたマクロ物性評価が可能となった。時間の都合上、これらのマルチスケール解析により評価したマクロ特性については実験的検証が叶わなかったが,既報告,あるいは物理的洞察に照らして妥当な評価ができたと考える.また、このように各物理現象に対するマルチスケール連成解析を個別に行うツールを整えるのと平行して、項目Bに関連して、有限被覆法を適用して鉄筋腐食に伴う膨張圧に起因したコンクリートのひび割れ解析も実施し、鉄筋のかぶりに応じたひび割れモード発現のメカニズムについて議論した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 経年的材料劣化のマルチスケール・マルチフィジックス解析2006

    • 著者名/発表者名
      寺田賢二郎
    • 雑誌名

      第55回理論応用力学講演会講演論文集

      ページ: 339-340

  • [雑誌論文] 多孔質体に対する熱伝導問題の均質化法2005

    • 著者名/発表者名
      寺田賢二郎
    • 雑誌名

      第18回計算力学部門講演会講演論文集

      ページ: 357-358

  • [雑誌論文] 使用環境を考慮した非線形均質化法による非均質材料のマクロ物性予測2005

    • 著者名/発表者名
      寺田賢二郎
    • 雑誌名

      第18回計算力学部門講演会講演論文集

      ページ: 277-278

  • [雑誌論文] A method of multi-physics multi-scale analysis of deterioration of concrete materials2005

    • 著者名/発表者名
      Kenjiro Terada
    • 雑誌名

      Colloaboration and Harmonization in Creative Systems

      ページ: 253-260

  • [雑誌論文] 不連続Galerkin有限被覆法の開発とその性能評価2005

    • 著者名/発表者名
      寺田賢二郎
    • 雑誌名

      応用力学論文集 Vol.8

      ページ: 215-224

  • [雑誌論文] 不連続Galerkin近似による有限被覆法とその不連続面解析への適用2005

    • 著者名/発表者名
      石井建樹
    • 雑誌名

      応用力学論文集 Vol.8

      ページ: 327-334

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi