研究課題/領域番号 |
17360237
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
秋山 壽一郎 九州工業大学, 工学部, 教授 (20192916)
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研究分担者 |
重枝 未玲 九州工業大学, 工学部, 准教授 (70380730)
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キーワード | 洪水氾濫解析 / 数値シミュレーション / 洪水防御計画 / 浸水対策 / 都市域 / 洪水ハザードマップ / GIS / 非構造格子 |
研究概要 |
当該年度では、以下の(1)-(4)を実施する計画であった。実施状況としては、(1)と(2)については計画通りである。(3)と(4)については主要な部分は計画通り完了したが、下水道システムのシミュレータへの組み込みがやや予定より遅れた状況にある。これは、解析対象領域の下水道システムに関する情報収集とその整理に予想以上の時間を要したためである。なお、下水道システムの整理が済み次第、(3)と(4)は速やかに実施できる。 (1)都市域氾濫解析モデルの開発 堤外堤内地包括型洪水・氾濫解析モデルと雨水排除システムモデルを各々の発生/消滅項でリンクさせた、都市域氾濫解析モデルを構築した。 (2)室内実験データの収集 本川と下水道のみが存在する状況下で低内地と下水道との水のやり取りに関するデータを収集した。 (3)実用氾濫解析シミュレータとしての実証 遠賀川流域の都市域を対象として、平成17・18年度の現地調査で得られた情報に基づき、都市域氾濫解析モデルによる浸水プロセスのシミュレーションを実施し、実用氾濫シミュレータの実証を行う計画であった。現状としては、下水道網以外の氾濫原要素(地形起伏、市街地構造、本川・支川、道路網など、排水機場、水門など)に関する解析データは、GISにより一元管理された状態にある。下水道網については、「研究経過」で述べたような理由で、現在、情報を収集し解析データとして整理中である。 (4)総合雨水管理・浸水対策検討シミュレータとしての実証 (1)同都市域で現在検討されている浸水被害軽減対策について段階的な評価・検討を行い、総合雨水管理・浸水対策検討シミュレータとしての実証を行うとともに、(2)計画降雨量を基準とする幾つかの想定外力に対して、各段階での浸水想定区域図を作成する計画であった。しかし、(3)と同様な理由で、やや計画より遅れた状況にある。
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