研究課題
基盤研究(B)
1.遠距離海洋レーダによる海洋面観測遠距離海洋レーダによって東シナ海南西部における黒潮とその周辺の流動場を観測した。その結果、東シナ海南西部における黒潮とその周辺の流動場特性、外洋と沿岸域との相互作用、黒潮周辺で発達する渦の変動特性、黒潮と八重山諸島沿岸の潮位変動との関係等を明らかにした。また、遠距離海洋レーダによる台風下での波浪計測を実施し、台風下の東シナ海南西部の波浪場の特性を明らかにした。2.短波海洋レーダによる石西礁湖内の流動場観測短波海洋レーダによって石西礁湖とその周辺海域の流動場を観測した。観測の結果、石西礁湖とその周辺海域の流動場特性を明らかにするとともに、石西礁湖と太平洋(外洋)との海水交換の特性を明らかにした。また、石西礁湖でのサンゴの産卵期における流動場の特性も明らかにした。3.漂流ブイによるサンゴ幼生の追跡シミュレーション調査石西礁湖内のサンゴ幼生がどのような経路で浮遊し、定着するのかを明らかにするために、GPSと衛星通信を利用した漂流ブイによる追跡シミュレーション調査を実施した。調査の結果、石西礁湖内のサンゴ幼生の大部分は石垣島や西表島の沿岸域に供給されていることが明らかになった。また、サンゴ幼生の一部は黒潮本流に取り込まれ、下流の島々(宮古島など)にサンゴ幼生が供給される可能性があることも明らかにした。4.微細構造測定装置による乱流強度の解析東シナ海南西部から石西礁湖における混合層の特性を明らかにするために、鉛直微細構造計測器による表層の乱流強度計測を実施した。その結果、東シナ海南西部から石西礁湖における海上風による表層の混合層発達過程とエネルギー逸散率の特性を明らかにした。
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