研究課題/領域番号 |
17360264
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小谷 俊介 千葉大学, 工学部, 教授 (30133101)
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研究分担者 |
高橋 徹 千葉大学, 工学部, 助教授 (10226855)
大網 浩一 千葉大学, 工学部, 助手 (60009545)
斉藤 大樹 建築研究所, 国際地震工学センター, 上席研究員 (00225715)
小豆畑 達哉 国土技術政策総合研究所, 建築研究部, 主任研究官 (00251629)
箕輪 親宏 防災科学技術研究所, 流動研究官室, 流動研究員 (90425512)
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キーワード | 建築構造・材料 / 地震 / 制震 / 耐震 / 構造工学 / 床応答 / 避難行動 / 長周期地震動 |
研究概要 |
強震動を受ける建築物の床応答について、近年使用例が増えてきている制震部材を付加した構造物、ならびにその応用が着目されている連結制振構造物を取り上げてコンピュータシミュレーションにより振動解析を行った。また、ここ数十年の間に発生することが懸念されている東海沖の海洋型地震を想定した超高層建物の床応答解析を行って、そのような建物にいる人の避難行動可能性を考える上では、既存の振動台では再現できない、より長周期・大ストロークの床応答を再現できるようなデバイスを開発する必要があるとの結論に達した。これらの成果について研究発表を行っている。 上述の成果を受けて、防災科学技術研究所の箕輪研究員に共同研究者として参加してもらい、動滑車とスライダーを用いた超大ストローク簡易振動台の開発を行った。この振動台は建築研究所の実大構造物試験棟内に完成し、3月現在、性能試験を行っている最中である。被験者の安全性確保が確認された後、次年度には人間を乗せた状態での載荷実験を行う予定である。 これとは別に、平成17年8月には、建築研究所の振動台を用いて、床応答を想定した人間の避難行動限界に関する実験を行った。行動難度と不安度についてアンケート調査を行うと共に、主な設備機器として購入したモーションキャプチャシステムを用いて被験者の動作を解析した。結果として、起立動作と歩行動作について、固有周期0.2秒から3秒の範囲で、正弦入力に対する行動限界曲線を得ることが出来た。この成果については次年度に発表を行う予定である。 今後の課題として、より長周期の床応答に対する実験を行うこと、実験の被験者に年齢・性別的な偏りが認められるので、高齢者を想定した実験が可能であるかどうか、検討を加え、実験を行う予定である。
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