研究分担者 |
高橋 徹 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10226855)
大網 浩一 千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60009545)
斉藤 大樹 建築研究所, 国際地震工学センター, 上席研究員 (00225715)
小豆畑 達哉 国土技術政策総合研究所, 建築研究部, 主任研究官 (00251629)
箕輪 親弘 千葉大学, 防災科学技術研究所, 嘱託研究員 (90425512)
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研究概要 |
平成19年度は,実験的研究においては,平成17年度予算で整備した大ストローク振動台の振動特性を改善するために制振ダンパーを設計して設置し,性能試験を行って成果を確かめた。課題となっていた2Hz付近の不快な振動を除去することが出来た。建築研究所の一般公開に合わせて一般市民を被験者として東海・東南海地震時に新宿に位置する超高層建物の40階で想定される床応答を体験してもらい,どう感じたかアンケート調査を行った。この調査を通じて想定される長周期地震動への意識を検討した。解析的研究としては,一般的な床応答に加えて検討すべき課題として,連結制震を用いて旧耐震基準で設計された構造物の応答制御を行う場合と,免震構造物に長周期地震動が作用した場合の2種類を想定し,それぞれについてフィッシュボーンモデル等を用いて応答解析を行った。 これらの研究成果を2007年建築学会大会,第5回日本地震工学会大会2007、2008年構造工学シンポジウム,第8回環太平洋地震工学会議などに投稿し,成果を公開・発表した。 さらに,3年間のまとめの年度として過去2年間の研究成果も踏まえて研究の取りまとめを行い,研究成果報告書を刊行した。研究の成果として,本研究に先行して行っていた予備的な実験の結果と合わせ,避難行動限界曲線を提示することが出来た。さらに,この限界曲線を用いて床応答の指標化を試み,性能基盤型耐震設計法につながる道程を示すことができた。
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