研究課題/領域番号 |
17360287
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研究機関 | 武蔵工業大学 |
研究代表者 |
宿谷 昌則 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (20179021)
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研究分担者 |
菅原 正則 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (60300513)
高橋 達 東海大学, 工学部, 助教授 (50341475)
西川 竜二 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (00307703)
斉藤 雅也 札幌市立高等専門学校, インダストリアルデザイン学科, 講師 (20342446)
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キーワード | 「感覚-行動」プロセス / 冷放射 / エクセルギー / 雨水 / 排水再生水 / データベース / 住環境教育 / 温房 |
研究概要 |
5人の研究者はそれぞれ、次のことを行なった。 ・宿谷は、特に蒸暑な地域環境条件のもとで、室内環境において長波長放射エクセルギーが果たす役割、風速の変動が快適感に果たす役割、高湿度とヒトの感覚-行動の関係などに着目した研究を行なった。室温が外気温とほぼ変わらない状況でも、周壁面から冷放射エクセルギーが得られれば、可感気流がなくてもかなり快適になり得ることなどが明らかになった。 ・菅原は、現在、学校教育現場(小中高校)や、その他行政や学術団体・NPO・大学・民間企業などがそれぞれ独自に行なっている住環境教育事例95件(授業・課外活動・刊行物・ビデオ・講演会・講師派遣・インターネット、その他の事業)をデータベース化し、このデータベースに基づいて、住環境教育の実態を把握した。 ・高橋は、外付け日除け付きRC住宅の涼房と雨水・排水再生水を活用する住宅給排水システムの実測調査を行ない、前者では外付け日除けがあると快適性がある程度達成されるために住まい方改善がおこりにくいこと、後者では便所洗浄水用の排水再生水(全使用水畳の約4割)における大腸菌濃度が便所洗浄水の基準値を上回っていることなどを明らかにした。 ・西川は、東北地域におけるヒートショックや過剰暖房の存在を背景にして、秋田の大学生を対象にして冬季の住宅内熱環境水準と健康などの知識教授を行ない、後に厳寒期の自宅居間と便所の温度記録と家族との話し合いを学生にしてもらい、暖房と熱環境の実態と意識変化に関するデータを収集した。同時にボタン温度ロガーを配付し、住み手の自己測定診断の検証データを得た。 ・斉藤は、札幌市内の小学6年生14人を対象にして温房と涼房を理解してもらうための模型実験を利用した学習プログラムの開発とその試行を行なった。模型実験は、1時限45分以内で実行可能であり、このプログラムによって、参加した小学生それぞれが温房と涼房を理解できることがわかった。
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