研究課題
基盤研究(B)
従来、住宅用の節水型機器の節水効果に関する研究は、器具で消費される給水量の削減効果に主眼が置かれているため衛星器具と給水設備のみが評価の対象であった。本研究では、節水化の評価範囲を拡張させ、給湯設備において水が湯に変換された場合の節湯と省エネルギー効果、衛生器具で使用され排水設備システムへ至った後の排出性能や配管内での搬送性能の低下なども視野に入れた総合的な衛星器具の評価方法を検討することを目的としたものである。給水設備では、節水型機器の給水特性や使用者の快適性評価を行い、総括として使用水量、CO2排出量、消費エネルギー量の削減効果を評価した。給湯設備では、データの不足しているサーモスタット型混合水栓やシャワーヘッドなどの水栓金具類の節水・節湯効果を評価検討した。排水設備では、ディスポーザ排水における破砕厨芥の搬送性能、節水型・超節水型の大便器での汚物やトイレットペーパーの排出性能と配管内での搬送性能の低下をも評価に加味することを検討した。以上より、給水、給湯、排水の広範囲な視点から節水効果を総合的に評価するための基礎的知見が得られた。
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日本建築学会環境系論文集 第73巻2008年8月
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