本年度は研究最終年度にあたり、これまで行った調査データおよび研究結果の取りまとめ及び総合的な再生に向けた提案の作成を行った。 (1)調査データおよび研究結果の取りまとめ本研究では、分譲団地の再生に向けた既存の再生手法の課題整理及び新たな提案・再生手法の開発、アクションリサーチによる調査等を行った。それらにつき、以下のような枠組みにより取りまとめを行った。(1)建物の再生手法として「修繕」「改修」「建替え」に分類し課題整理及び「棟別再生」に向けたスキームの検討(2)建物の再生の手法として作成した「エレベーター増設」「棟別再生」「ころがし型建替え」「減戸数型建替え」等のケーススタディ評価(3)フィードバック型調査結果の分析及び手法の評価(4)分譲団地における「経営管理」の必要性及び可能性(既存の住宅管理への取組の事例を援用) (2)総合的な再生に向けた提案の作成本研究での一般住民を対象とした前年度までのアクションリサーチ調査の結果、提案を行った各団地再生手法について高い評価を得ることができた。反面、「取り残されることへの不安」が一部に存在することが確認できた。そのうえで同課題への対応及び団地及び周辺居住地を含めた再生提案として「福祉型共用施設」の提案の作成及び評価、法的・理論的な課題整理を行った。
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