研究課題/領域番号 |
17360319
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
八島 正知 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (00239740)
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研究分担者 |
佐々木 聡 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10162364)
伊藤 満 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (30151541)
神山 崇 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (60194982)
田中 雅彦 物質・材料研究機構, 物質研究所, 主席エンジニア (60249901)
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キーワード | 中性子回折 / イオン伝導 / 放射光粉末回折 / 共有結合 / 最大エントロピー法 / 結晶構造解析 / イオン伝導経路 |
研究概要 |
リチウムイオン伝導体の結晶構造、相転移、核密度分布および電子密度分布を研究した。斜方晶系から正方晶系への相転移が観察された。また、リチウム原子の位置を決めることができた。さらに共有結合を可視化することに成功した。高温での電子密度分布を調べて本研究を遂行するために、放射光粉末回折用の試料加熱装置を開発した。珪化モリブデンヒーターを用いた。空気中、約1500℃までの高温に試料を加熱して、放射光粉末回折測定が可能である。セリアの電子密度分布を1400℃程度で決定した。また、様々な物質の電子密度分布を解析した。ヨウ化銅CuIの高温放射光粉末回折データを測定し、銅原子とヨウ素原子の間の共有結合と、銅イオンの拡散経路を可視化することができた。Cuイオンは安定な8c席付近では<111>方向にシフトし、その後<100>方向に拡散することが確認された。室温におけるγ-CuIでは銅イオンが占有状態と位置に関する秩序化を示すが、高温のα-CuIでは銅イオンが占有状態と位置に関する無秩序化を示す。TaON光触媒の結晶構造を中性子回折と放射光粉末回折により決定した。中性子回折により酸素原子と窒素原子を容易に区別することができた。また、放射光粉末回折法により決めた電子密度分布により、Ta-O原子間およびTa-N原子間の共有結合を可視化された。Ta 5d軌道と陰イオンの2p軌道の混成により共有結合が形成されると考えられる。また、この混成により価電子帯のエネルギー範囲が広がり、バンドギャップが小さくなって可視光に応答できるようになると考えられる。
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