研究概要 |
本研究では、点欠陥のナノ秩序に関する普遍な対称性原理を強誘電体物質に適応することを証明すると共に、この新しい原理に基づいて、巨大圧電効果及び付随する新現象と点欠陥の種類、濃度などの関係を詳しく研究することを目的とする。更に、巨大圧電効果を得られる最適材料と最適条件を見出し、新機能材料及び新マイクロアクチュエータやデバイスなどの創出も探索する。 19年度では、巨大電歪効果を中心に最適材料と処理条件の探索と環境に優しい材料の探索を行う。また、応用に向けて応用に重要な課題を研究する。具体的に、以下の成果を得た。1.高いTc温度を持つKNbO3系において大きな電歪効果を世界初めて発見。(Appl.Phys.Lett.,2007)2.点欠陥ナノ秩序の対称性原理の普遍性を証明した。(Phys.Rev.B,2008,inpress)3.巨大電歪効果を制御するための基本方法を提唱した。これは実用にとっては重要である。(Appl.Phys.Lett.,2007)4.点欠陥の添加で非鉛圧電材料で世界最高の圧電特性を持つ材料を開発した。(特許出願済2008)5.本研究の「副産物」として、点欠陥によるstrain glass状態の存在及び新規形状記憶効果を世界初めて発見した。(Phy.Rev.B,2007;Acta Mater.,2008)
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