研究課題/領域番号 |
17360330
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
香川 豊 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (50152591)
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研究分担者 |
田中 義久 独立行政法人 物質・材料研究機構, 主幹研究員 (60343844)
長沼 環 独立行政法人 物質・材料研究機構, 研究員 (40391213)
内藤 公喜 独立行政法人 物質・材料研究機構, 主任研究員 (70421394)
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キーワード | 複合材料・物性 / セラミックス / コーティング / 機能 / 表面 / 耐熱性 / 光反射 / シミュレーション |
研究概要 |
セラミックス繊維強化セラミックス表面にコーティングでき、1300℃までの高温環境から放出される熱エネルギーを効率良く反射するための厚さ1mm以下の表面複合材料の実現を目的として、以下の研究を行なった。 (1)熱反射を最高にする複合化組織の設計 800〜1300℃で熱反射効率がエネルギー換算で40%以上向上できる複合材料層を設計を行なった。基本構造として各層の厚さを変化させた積層構造に関して、マクスウェルの方程式に基づく有限要素法及び誘電率多層膜理論を用いて設計を行った。黒体放射の式を用いて赤外光反射率から熱エネルギー反射率に換算し、熱エネルギー効率を求めた。 (2)コーティングプロセス技術 表面にうねりを持たせたAl_2O_3/Al_2O_3複合材料基板へ厚さ500nm〜1μmの層をコーティングし、曲面上に均一な厚さでうねりを持つ積層複合構造を実現する手法の検討を行なった。 (3)熱エネルギー反射機構の確認 作製した複合層を含む積層複合コーティングの光反射率を1〜10μmの波長領域で測定した。測定は、室温〜1300℃の温度領域で行った。得られた光反射率をシミュレーションで求めた光反射スペクトルと比較検討を行なった。 (4)積層複合材料の力学的特性 複合コーティング層表面においてダイアモンド原子力間顕微鏡チップを用いたスクラッチ試験を行った。スクラッチ試験時のアコースティックエミッション測定及び誘電率測定を行い、試験後のコーティング層の損傷を詳細に観察した。SEM内でのその場ウエッジ押し込み試験を行い、界面剥離の有無及び複合コーティング層の損傷を調べた。積層複合材料の界面力学特性・解析を行った。
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