研究課題/領域番号 |
17360341
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 福井工業大学 (2006-2007) 大阪大学 (2005) |
研究代表者 |
小林 紘二郎 福井工業大学, 工学部, 教授 (70026277)
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研究分担者 |
廣瀬 明夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70144433)
佐野 智一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30314371)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | フェムト秒レーザー / 衝撃超高圧 / 超急冷 / 非平衡材料 / アモルファス / 高圧相 / 金属ガラス |
研究概要 |
金属ガラスは、その3次元形状、ガラス構造、金属成分に基づく様々な新規特性を利用して、超高強度材料、超弾性伸び材料、超ソフト磁性材料、低減衰音響材料などへの応用が考えられており、新規金属材料として発展する大きな可能性を持っている。フェムト秒レーザーを金属に照射すると、格子系の瞬間的な膨張により金属内部に衝撃波が発生する。これはパルス幅がナノ秒以上の従来レーザーでは起こらない現象である。この時発生した衝撃波の強度は200-300GPaに達する。また、レーザー加熱の影響によって生じた溶融層は急激に冷却し、その冷却速度は10^<13>K/sと極めて大きい。 本研究では、上述の通り超急冷かつ超高圧を同時に満たせるフェムト秒レーザー照射によって、金属ガラスを代表とする非平衡物質の創製を目的とした。具体的には、非平衡物質創製の為に2種類の効果を利用した。すなわち、超急冷効果を利用したアモルファス物質創製と、衝撃超高圧を利用した高圧非平衡物質創製である。 結果として、下記の非平衡物質を創製することが出来た;γ-CuTi合金からCuTiアモルファス合金、αFeから高圧相であるεFe、αTiから高圧相であるβTiおよびωTi、高配向性グラファイトから六方晶ダイヤモンド、ダイヤモンド構造Siから高圧相である単純六方構造Si。本研究結果によって、フェムト秒レーザーが非平衡物質を創製するのに有効なツールであることが示された。非平衡物質には安定物質には無い機能を有することが期待でき、今後は創製した物質の特性評価が重要となってくる。また、フェムト秒レーザー駆動衝撃波の特性も調べられていないので、その評価も重要となってくると思われる。
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