研究課題
本研究は、溶融金属のOn-Line Ultrasonic Metallographyの実用化をはかるもので、凝固プロセスの高分解能リアルタイムモニタリングの実現を目的とする。ここでは、高温・高速・高分解能計測が可能な新規な超音波2次元アレイセンサーを開発し、溶融金属内部の過渡現象(凝固プロセスにおける物性や固液界面の変化)をリアルタイムでモニタリングする革新的計測手法の開発を目指す。今年度の主な結果は以下のとおりである。(1)アルミニウム合金の凝固モニタリングに関する基礎的検討本研究の重要なキーポイントの一つは、溶融金属中での劣悪環境に耐え、かつ高い空間分解能とS/N比を備えた高性能な超音波バッファーロッドを設計、製作することにある。そこで、アルミニウム溶湯の計測に適した金属製(Ti、Nb、Mo、等)およびセラミック製バッファーロッドセンサーを設計、製作し、溶湯中でのその性能を評価した。前者については良好な結果が得られたが、後者(アルミナロッド)については濡れ性および音響インピーダンスマッチング特性において問題があった。また、SN比に優れた高品質信号の高速リアルタイム計測およびデータ解析を可能にするための高速データ集録システムを開発した。(2)超音波2次元アレイセンサーに関する基礎的検討8×8または16×16の解像度を有する超音波2次元アレイセンサーを用いて、物体中での3次元イメージングに関するその基本性能を詳細に調べた。アルミ固体に対する空間分解能、時間分解能、イメージング性能などについて実験的に調査した結果、2.25MHzでは1mm程度の空間分解能によるイメージングが確認された。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
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