研究課題/領域番号 |
17360362
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研究機関 | 福井工業高等専門学校 |
研究代表者 |
安丸 尚樹 福井工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90158006)
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研究分担者 |
宮崎 健創 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (50293957)
加藤 寛敬 福井工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (30311020)
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キーワード | フェムト秒レーザー / アブレーション / 硬質薄膜 / DLC / ナノ構造 / 走査型プローブ顕微鏡 / トライボロジー特性 |
研究概要 |
DLC薄膜に対し、フェムト秒レーザーの条件(フルーエンス、パルス数、偏光、パルス幅、雰囲気)を変化させてスポット状に照射し、形成された照射痕を今年度予算で購入した卓上小型プローブ顕微鏡(SPM)で測定し、3次元解析を行った。照射痕の深さから求めた加工速度のフルーエンス依存性のグラフより、DLC膜のアブレーション閾値として0.11J/cm^2が得られた。また、横偏光の方が円偏光より加工速度が速いこと、ナノ秒レーザーの方がフェムト秒レーザーより加工速度が遅いこと、真空中の方がアブレーション閾値が低いが加工速度は遅いこと、同一場所への繰り返し照射を重ねるとアブレーション閾値が低下するインキュベーション効果が生じることなどが判明した。 次に、精密試料ステージを用いてフェムト秒レーザーをDLC薄膜表面に平面状に照射し、照射条件(レーザーの強度、パルス数、スポット径等)を変化させて、周期的微細構造(ナノ構造)とGCの表面改質層を約15mm角で均一に加工する技術の開発を行った。同一場所にレーザービームのスポットが100〜200パルス照射され、レーザー走査により形成される表面のうねりが小さくなるようにステージ速度や送り量を調整した。レーザー照射面をSEMで観察したところ、全面にほぼ均一にナノ構造が形成されることが判明した。また、極微ラマン分光(分析領域1μm)でGCへの改質状況を分析したところ、アブレーション閾値近傍の低強度照射時には、全面がほぼ均一にGCへ改質されていること、照射強度が増加するとGCとDLCが混合したようなスペクトルを示すことが判明した。レーザースポット(直径120μm)の直線状走査により形成される表面のうねりをSPMで測定したところ、レーザー強度が150mW以下ではうねりが10nm以下を示し、ほとんど形成されないことを確認した。
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