研究概要 |
本研究の最終目的は,三つの吸収材を効果的に組み合わせ大気から手軽に省エネルギーで真空を作り維持するという,ケミカル真空ポンプの開発とそれに関する基礎的な知見を得ることである。初年度は,リチウムをベース金属とし,それとSi,Cu,Feといった金属と共にメカニカルミリングすることで窒素吸収能力の向上を行った。本年度はそれらの成果を受け,リチウムを,金属ではなく酸化アルミニウム,酸化マグネシウムといった酸化物と共にメカニカルミリングして能力向上,および窒素吸収機構について調査を行った。その結果,主な成果としてLi-Al203系材料は窒素だけでなく酸素についても他階級首脳を示し,これまでの材料で得られなかった「空気」吸収材料を作成することに成功した。また,LiとAl203は非平衡的な相を形成している可能性があることがNMRの分析から推察された。
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