研究課題/領域番号 |
17360372
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
猪股 宏 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10168479)
渡邉 賢 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40312607)
佐藤 剛史 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60375524)
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キーワード | 超臨界水 / マイクロ反応器 / 熱画像 / 装置開発 / バイオマス |
研究概要 |
本年度は、高温高圧条件(500℃、800MPa)において、バイオマスおよびバイオマスゲルの反応時における相挙動を検討した。その結果、急速昇温時には触媒や添加剤を一切用いることなく、全ての密度領域にて300-370℃にてセルロース粒子が水に完全に溶解した。セルロース溶解温度は、比較的低密度域の500kg/m^3と高密度域の980kg/m^3にて350℃であり、中間温度域の850kg/m^3にて315℃であった。このように、最低溶解温度は昇温速度に関係なく、水密度に依存していた。解析の結果、この理由が昇温過程においてセルロース粒子が膨張し、表面積・反応速度が増大したためと考えた。 また、9:1の水:スターチ比でスターチゲルを調製し、25-100nLマイクロリアクターで反応時間30-60秒で加熱した。その結果、仕込み密度が高い場合には、ゲルは淡い黄色の液体と強いC-H伸縮振動を有する固体分になった。残渣のFT-IRおよびラマン分光法による分析を行った結果、C=O結合、C=C結合の存在を確認した。 なお、40nLマイクロ反応器を用いたセルロース+水系の高速昇温時に関する結果は、国際学会誌Cellulose(Ogihara, et al.,2005)にて発表した。
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