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2005 年度 実績報告書

単分散ゼオライトナノクリスタル積層型蝕媒膜による形状選択的部分酸化反応場の創成

研究課題

研究課題/領域番号 17360379
研究機関北海道大学

研究代表者

増田 隆夫  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20165715)

研究分担者 辻 俊郎  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30163794)
多湖 輝興  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20304743)
キーワードゼオライト / ナノクリスタル / 拡散 / マイクロエマルション / 部分酸化 / 逐次反応 / 触媒膜 / 透過速度
研究概要

ゼオライトはアルミノケイ酸塩の結晶であり、低級炭化水素、無機ガスの分子径とほぼ等しい径の細孔を持つため、高い分子篩効果を示す。また,MFI型、Y型ゼオライトは触媒活性を示す。そのため、ゼオライト触媒膜は、逐次反応の中間体選択生成に高い触媒能を示すことが期待される。研究実施者はこの緻密な触媒膜を用いて、メタノールからのオレフィン製造に適用して、メタノール反応率60-98%においてオレフィンを80-90%の高い選択率で生成することに世界で初めて成功した。しかし、細孔経が反応分子とほぼ同じであることから拡散速度が遅い。その結果、緻密な膜では、透過速度が低いことが問題であった。研究実施者はゼオライトの結晶をナノサイズに調製し、それを積層することで形成される触媒膜は上記の問題点を克服できるとの着想に至った。そのため、次の研究項目について研究を実施し、平成17年度は次の成果を得た。
1)単分散ゼオライトナノクリスタルの開発:珪素、アルミナ源とテンプレート分子が溶解した水溶液と、界面活性剤(O-15)および有機溶媒(シクロヘキサン)を混合してミクロサイズのエマルションを形成し、その後水熱処理することで、MFI型ゼオライトについて60-200nmの範囲で単分散のゼオライトのナノクリスタルを合成することに成功した。
2)メタノールからのオレフィン選択合成用触媒膜の開発:MFI型ゼオライトのナノクリスタルを用いて2)と同様の方法により触媒膜を作成した。本触媒膜により、緻密な膜に比べて200倍以上の処理速度でメタノールからオレフィンを60%以上の選択率で合成することに成功した。
平成18年度は、上記の成果を基に、高い透過速度を達成しつつ、難反応であるアルカンの形状選択的部分酸化の反応システムを開発することを目的として研究を実施する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Control of Acid-site Location of ZSM-5 Zeolite Membrane and Its Application to the MTO Reaction2005

    • 著者名/発表者名
      T.Tago, K.Iwakai, K.Morita, K.Tanaka, T.Masuda
    • 雑誌名

      Catalysis Today 105

      ページ: 662-666

  • [雑誌論文] Simultaneous Characterization of Acidic and Basic Properties of Solid Catalysts by a New TPD Method and Their Correlation to Reaction Rates2005

    • 著者名/発表者名
      T.Tago, Y.Okubo, S.R.Mukai, T.Tanaka, T.Masuda
    • 雑誌名

      Applied Catalysis, A : General 290

      ページ: 54-64

  • [産業財産権] 無機分離膜及びその製造方法2005

    • 発明者名
      増田 隆夫, 多湖 輝興, 吉田 修一, 冨田 俊弘, 鈴木 憲次
    • 権利者名
      日本ガイシ(株), 国立大学法人北海道大学
    • 産業財産権番号
      特願2005-153451
    • 出願年月日
      2005-05-26

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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