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2007 年度 実績報告書

視差を持つ地球観測センサを利用した姿勢情報抽出の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17360405
研究機関東京大学

研究代表者

岩崎 晃  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (40356530)

キーワード地球観測 / 視差 / 姿勢推定
研究概要

焦点面に各バンドが平行配置されたセンサ(視差を有するセンサ)はデータ取得後にイメージマッチングによる位置合わせが必要となる点で不利である。地表面上の同一点を各バンドが観測する時刻が異なることから,衛星姿勢の変動を捉えて姿勢情報に反映させることができれば利点となる。本研究においては,Terra/ASTER/SWIRやEO-1/ALIセンサによって取得された画像に対して衛星姿勢の修正アルゴリズムを構築し,シーン内歪の低減を実証するとともに,ハードウェア構築によりその検証を行い,最終的には準リアルタイムの姿勢検知システムの提案を行なうことを目的としている。
ハードウェア開発では,姿勢計測器を取り付けた回転ステージに,視差を有する特殊な3ラインカメラを搭載し,ASTER/SWIRやSELENE/MIを模擬する装置に対して,絶対的な方向を測定するためのアレイセンサを取り付けて,システム実験を行った。ソフトウェア開発では,視差を持っセンサで撮像された画像を細かく分割し,相互相関や位相相関により相対的な色ずれ傾向の時間変動,すなわち姿勢のロール成分の時間変動を求めた。時間変動を求める際に,相関窓の大きさは極めて重要であることが判明し,横幅を広く取った上で,ライン幅をできるだけ小さくすることにした。
ここで得られる時間変動量はあくまで相対的な変動量であるため,衛星の運動方程式に基づき,絶対的姿勢変動の滑らかさを規範とする評価関数を最小化することで,絶対的な変動量を求めた。得られた絶対姿勢値を用いて画像に幾何変換を実施したところ,相対的なシーン内歪の低減に成功した。これまでにLandsatで指摘されている3つの幾何要求のうち,本手法を用いることでシーン内歪の低減とバンド間レジストレーションの両方を満たすことが証明された。
さらに,視差を有するラインセンサがお互いにわずかに傾いている場合には,より簡便に上記の手法を実現できることを見出し,実際のデータを用いて検証した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Correction of Attitude Fluctuation of Terra Spacecraft Using ASTER/SWIR Imagery with Parallax Observation2008

    • 著者名/発表者名
      Y.Teshima, A.Iwasaki
    • 雑誌名

      IEEE Trans.Geosci.Remote Sensing 46

      ページ: 222-227

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Planned radiometrically calibrated and geometrically corrected products of lunar high-resolution Terrain Camera on SELENE2007

    • 著者名/発表者名
      J.Haruyama, M.Ohtake, T.Matsunaga, T.Morota, Y.Yokota, C.Honda N.Hirata H.Demura A.
    • 雑誌名

      Advances in Space Research (掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 光学センサによる地球観測に必要な姿勢精度2007

    • 著者名/発表者名
      岩崎 晃、手島 悠
    • 学会等名
      日本航空宇宙学会宇宙科学技術連合講演会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2007-10-31
  • [備考]

    • URL

      http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/sal

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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