研究課題/領域番号 |
17360427
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
廣吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50250486)
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研究分担者 |
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
米田 哲朗 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002056)
伊藤 真由美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10339690)
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キーワード | 黄銅鉱 / 浸出 / 電位 / 酸化還元 / 制御 / カラムリーチング / ヒープリーチング |
研究概要 |
本研究の目的は、黄銅鉱の高速ヒープリーチングを実現するために,鉱石堆積層内における電位制御技術を開発することである。本年度では、次年度からの研究に用いるリーチングカラムを製作すると共に、鉱石堆積層内での電位分布や浸出率のコンピュータシミュレーションに必要な種々のパラメターを実験により求めた。具体的には、実験に用いた黄銅鉱試料のキャラクタリゼーションを行って粒度分布、比表面積、化学・鉱物組成等を決定すると共に、黄銅鉱粉末試料の振盪フラスコ浸出実験と黄銅鉱電極を用いた電気化学実験により黄銅鉱酸化溶解反応速度の溶液電位と液組成(Cu^<2+>、Fe^<2+>、Fe^<3+>およびH_2SO_4濃度)に対する依存性を検討した。浸出実験の結果をHiroyoshi-Mikiらの反応モデルに従って解析したところ、黄銅鉱の溶解速度はモデルから導出された無次元化電位に従って決定していることが確認され、黄銅鉱溶解速度を最大にする溶液電位Eの最適値E_<op>(最適電位)はCu^<2+>濃度[Cu^<2+>]とFe^<2+>濃度[Fe^<2+>]の関数として"E_<op>=α+βlog[Cu^<2+>]+γlog[Fe^<2+>]"の形で表せた。実際には、 Fe^<2+>濃度依存性に関する係数γの値はCu^<2+>濃度依存性に関する係数βに比べて極めて小さく、最適電位は"E_<op>=α'+βlog[Cu^<2+>]"で十分に近似できる。黄銅鉱電極の分極測定と静止電圧測定の結果から求めたE_<op>の液組成依存性も浸出実験から得た結果と同様であった。電位制御の効果を確認するために、黄銅鉱粉末試料を用いて回分式の浸出実験を行ったところ、浸出の過程のCu^<2+>濃度の測定結果から算出した最適電位E_<op>に一致するように溶液電位Eを制御したところ、制御しない場合よりもCu溶出速度が高くなることが確認できた。
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