研究分担者 |
蒋 宇静 長崎大学, 工学部, 助教授 (50253498)
三谷 泰浩 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20301343)
池見 洋明 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90380576)
張 銘 九州大学, 産業技術総合研究所, 主任研究員 (30357503)
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研究概要 |
深部の岩盤は難透過性の岩石基質とそれを区切る不連続面から構成され,これらの力学的特性と透水(物質移動)特性および,それらの相互関連を解明するためのできる限り理想的な室内せん断透水連成試験装置を開発改良して試験法を確立する.また,亀裂系を含んだ不均質性を考慮したGIS数値モデル構築をめざすことを目的として,本年度は以下の項目について研究した. 1.不連続面の力学・透水連成試験装置の改良 垂直,およびせん断載荷に剛性制御を採用した.不連続面が閉塞したときの難透水時の計測精度を向上させるための改良を行った.せん断中の試験体の垂直,せん断変位のほか,回転成分を正確に制御測定する方法を検討した.今年度はこれらの改良を行い,装置設置のためのフレームの設計・製作を行った. 2.不連続面の凹凸の三次元数値データを用いた間隙の評価手法の開発 試験前のかみ合った不連続面のマッチング位置および初期間隙幅(接触面積)を求める方法が確立されていないことから,垂直応力-垂直変位および垂直変位-透水量などの連成関係が成立する条件下で,三次元空間上での相対位置を決定する手順をGISを用いて開発した.不連続面の接触状況,凹凸や間隙の分布状況などを視覚的に表示する効果的な方法を開発した. 3.不連続面の力学-物質移動連成モデルの検討 取得した三次元データを基本にして,GISを用いて連成実験における変形,その応答としての応力を忠実に再現し,位置の分布を考慮した厳密な数値モデルについて検討した.その結果として,ネットワーク解析などの入力データとなる不均質GIS達成数値モデルの提案を行った.
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