研究課題/領域番号 |
17360440
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
筒井 広明 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (20227440)
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研究分担者 |
嶋田 隆一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (40206181)
飯尾 俊二 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (90272723)
中村 幸治 日本原子力研究開発機構, 核融合炉システム研究グループ, 研究主幹 (80354570)
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キーワード | 球状トカマク / α粒子 / 有限ラーマー半径効果 / 拡散係数 / 応力 / リップル / ビリアル定理 / 内部輸送障壁 |
研究概要 |
まず、既存の実験装置である、小型TF-CSハイブリッド型電磁力平衡コイルを用いたトカマク装置、等々力2号でコイル応力の測定を行った。まだ、検討の必要があるが、解析的に予想された値と同じオーダーで、より小さい値の計測値が得られ、実験的にも応力低減効果が確認できた。次に、輸送モデルにCDBMを採用し、完全非誘導電流駆動による球状トカマク炉の立ち上げ過程の解析を行った。この結果、内部輸送障壁、圧力分布、自発電流分布が相互に干渉しあい、プラズマ電流が時間的に振動する可能性を示すとともに、over-drive状態(loop-voltageが負)の可能性も示した。また、わずかな周方向電場での内部輸送障壁の制御可能性を示し、"SlimCS"による運転シナリオを提案した。最後に、核融合反応で生じるα粒子の閉じ込めについて解析した。球状トカマク炉は従来のトカマクに比べて磁場が弱く有限ラーマー半径効果が無視できない。そこで、案内中心軌道近似を用いず、α粒子のラーマー軌道、及び、拡散係数を数値的に求めるプログラムを開発し、従来の案内中心近似と比較した。特に、トロイダル磁場リップルとバナナ軌道運動との共鳴現象による異常拡散現象に注目し、拡散係数のエネルギー依存性を調べた。その結果、ラーマー運動の効果で共鳴が弱まり、拡散係数のエネルギー依存度が緩やかになることが分かった。
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