研究課題
基盤研究(B)
次世代の原子力システムや核融合炉システムで必要とされる異種材料接合面における接合機構に関する基礎的な理解を深めること及びその接合強度についての知見を得ることを目的として、第一原理計算に基づく接合強度の計算を行うと供に被覆接合体を作製し、皮膜の構造解析や接合強度の直接測定実験を含めた研究手法を駆使し接合被覆の制御因子の把握と機構の理解を深めました。異種材料としてセラミックスと金属との組み合わせを対象としました。第一原理計算による最大理想界面強度の評価ではバナジウムとカルシアやマグネシウム、ニッケルとジルコニアを対象として計算を行いました。理想界面強度では原子間の結合が単位面積当りにどれだけあるかが強度に影響を及ぼし、したがって結晶方位や原子間結合を生じる原子間の距離が重要なパラメータであることがわかりました。被覆接合体の作製では核融合炉用構造材料としてのバナジウム合金と酸化物セラミックスとしてイットリアを中心に行い、スクラッチ試験法やレーザー衝撃試験法による評価を行いました。酸化物皮膜としては雰囲気を制御した環境での酸化熱処理による方法やスパッタ法による皮膜作製を行いました。皮膜の付着力あるいは剥離強度についてはスクラッチ試験法によりせん断の強度の評価を試みました。バナジウム合金とイットリア皮膜との界面の評価では皮膜の結晶性とともにバナジウム合金へのイットリウムの微量添加も付着力の向上に効果があることが示唆されました。レーザー衝撃による方法では引張の応力を界面に負荷できるので第一原理計算での評価と直接比較できる可能性があります。プラズマ溶射法やスパッタ法で作製したイットリア皮膜とバナジウム合金との引張方向の接合強度についてはイットリアの添加効果は明瞭に観察されませんでしたが、測定の精度向上と合わせてイットリウム添加の影響について今後詳細な検討を行うことに有効と考えられます。
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The 1st Totoku-PNU Joint Workshop on Mechanical Science based on Nanotechnology Proceedings 2006001
ページ: 54-55
The 1^<st> Totoku-PNU Joint Workshop on Mechanical Science based on Nanotechnology Proceedings 2006001
Introduction to the Advanced Nuclear Technology in Fusion, Fuels and Materials(Atomic Energy Society of Japan)
ページ: 95-102
Fusion Energy 2006, ISBN 92-0-100907-0/ISSN 0074-1884
ページ: On the web
Fusion Energy 2006
http://jupiter.qse.tohoku.ac.jp/