研究課題
1 基礎的実験解析東京農工大学において、タービン翼の先進的な冷却構造の2種類であるトランスピレーション冷却構造、およびマルチスロット冷却構造を取り上げ、実験準備から解析、考察まで行った。実験準備としては、(1)低速風洞試験部の改修/整備、データ採取、処理装置の整備を行った。(2)アクリル樹脂製の拡大実験模型を製作した。(3)レーザー光源、高速度カメラ、画像解析ソフトからなる粒子画像追跡実験装置(PIV)を購入し、オイルミスト発生装置を作り、流れの可視化技術の習熟に努めた。次に実験解析として、(4)トランスピレーション冷却構造、マルチスロット冷却構造それぞれについて、実験模型、低速風洞、冷却空気供給用ブロワー等を用いて流れの可視化PIV実験を行った。(5)冷却構造の各部における冷却空気の流れをベクトル情報でとらえ、流量と冷却効果の因果関係を考察できるようになった。(6)今後、PIV技術の向上、各種試験模型の実験解析を行い、冷却空気流れの詳細な情報を蓄積する。2 実機模擬環境における解析宇宙航空研究開発機構において、先進冷却構造の各種高温実験模型について、高温風洞による実機模擬実験を行って、サーモカメラによる表面温度分布計測データを取得した。これにより各種冷却構造における冷却性能と流量など各種条件との因果関係を解明した。さらにこれら実験検証データを比較考察するため、コンピュータによる数値解析の研究を行っている。冷却空気流れ場と固体壁部分の温度分布を同時に解析する連成解析を取り上げその手法の開発を行うが、今年度はその基礎段階として平板上の境界層流れの解析を進め、連成解析手法の目処をつけた。
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Proceedings of ASME Turbo Expo 2005, Power for Land, Sea and Air GT2005-68348
日本ガスタービン学会誌 第34巻-第2号
ページ: 112-117